伊地知四郎

伊地知四郎

伊地知四郎（いじち しろう）は、1879年（明治12年）11月18日に生まれ、1965年（昭和40年）5月19日に亡くなった、日本の海軍軍人、そして政治家です。最終階級は海軍少将で、第11代鹿児島市長、第3代谷山町長も務めました。

生い立ちと海軍入隊

伊地知四郎は、現在の鹿児島市にあたる鹿児島県鹿児島郡谷山町出身です。旧制鹿児島一中を卒業後、1904年（明治37年）2月29日に海軍機関学校（12期）を卒業しました。同年9月10日には、海軍少機関士に任官し、海軍軍人としてのキャリアをスタートさせました。

海軍軍人としての活躍

海軍では、海軍機関学校教官・監事、佐世保海軍人事部員、矢矧機関長、海軍省艦政局局員、同軍需局局員、長門機関長など、数々の要職を歴任しました。1923年（大正12年）12月1日には海軍機関大佐に昇進し、第三戦隊機関長に就任しました。その後も呉鎮守府機関長・呉海軍艦船部部員、第一艦隊機関長・連合艦隊機関長、海軍燃料廠平壌鉱業部長などを務め、海軍の中枢で活躍しました。また、日露戦争や日独戦争にも出征し、軍人としての経験を積みました。

1929年（昭和4年）1[[1月30日]]には海軍少将に昇進しましたが、1931年（昭和6年）12月21日に予備役に編入されました。その後、1937年（昭和12年）11月18日に後備役を経て、1942年（昭和17年）11月18日に退役しました。

政治家としての活動

海軍退役後、伊地知四郎は政治の世界に進みました。1936年（昭和11年）には鹿児島市長に就任し、鴨池公園内に鴨池総合運動場や野外劇場などを新設しました。また、鹿児島市立中学（旧制）と鹿児島市立高等女学校を開設するなど、教育分野にも貢献しました。1940年（昭和15年）7月11日に任期満了で市長を退任しました。

その後、1940年からは鹿児島鉄工機器工業組合理事長を、1941年（昭和16年）から1946年（昭和21年）までは谷山町長を務めました。しかし、戦後、公職追放となり、一時的に公職から退きました。

栄典

伊地知四郎は、その功績により以下の栄典を授与されています。

1904年（明治37年）10月10日 - 正八位
1906年（明治39年）1[[1月30日]] - 従七位
1909年（明治42年）12月20日 - 正七位
1915年（大正4年）1月30日 - 従六位
1920年（大正9年）1月20日 - 正六位
1924年（大正13年）1月21日 - 従五位
1929年（昭和4年）3月15日 - 正五位

参考文献

『自治制実施五十周年記念 全国市長銘鑑』帝国自治協会、1938年。
人事興信所編『人事興信録 第14版（上）』人事興信所、1943年。
鹿児島市『鹿児島市史第2巻』鹿児島市、1970年。
http://www.city.kagoshima.lg.jp/kikakuzaisei/kikaku/seisaku-s/shise/shokai/shishi/kagoshima-03.html。
谷山市『谷山市誌』谷山市、1967年。
http://www.city.kagoshima.lg.jp/kikakuzaisei/kikaku/seisaku-s/shise/shokai/shishi/taniyama.html。
海軍歴史保存会『日本海軍史』第9巻、第一法規出版、1995年。
* 福川秀樹『日本海軍将官辞典』芙蓉書房出版、2000年。

伊地知四郎は、海軍軍人として、また地方政治家として、多岐にわたる分野で活躍した人物でした。彼の足跡は、日本の歴史の中で重要な位置を占めています。

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