伏原家

伏原家：清原氏から分かれた公家・華族の系譜

伏原家は、公家として、そして後に華族として歴史に名を刻んだ家系です。その起源は、清原氏の一流である舟橋家へと遡ります。舟橋家の分家として誕生した伏原家は、後水尾天皇の仲介によって成立しました。舟橋秀賢の次男、賢忠が新たな家系を築き、「伏原」の姓を名乗るようになったのです。

公家としての伏原家

公家としての伏原家は、半家の家格に属していました。家業は明経道であり、歴代当主は正二位少納言・侍従・明経博士といった高位に上り詰める者もいました。江戸時代の家禄は230石とされています。

華族への移行と子爵位

明治維新後、華族制度が成立すると、伏原家も公家として華族に列せられました。新たな家禄は303石5斗となり、金禄公債の支給も受けました。華族令の施行により、五爵制が導入されると、伏原家は旧堂上家として子爵に叙爵されました。初代子爵・宣足は宮内省や式部寮に勤務し、貴族院の子爵議員も務め、華族社会において重要な役割を果たしました。

系譜と邸宅

伏原家の系譜は、実子と養子によって受け継がれていきました。宣義の代には、京都市上京区上御霊横寺町に邸宅を構えていました。伏原家からは、さらに澤家という分家も出ていることが分かっています。

参考文献

伏原家に関する歴史的情報は、様々な文献から得られています。以下に主な参考文献を列挙します。

浅見雅男『華族誕生 名誉と体面の明治』
石川健次郎「明治前期における華族の銀行投資―第15国立銀行の場合―」
刑部芳則『京都に残った公家たち: 華族の近代』
小田部雄次『華族 近代日本貴族の虚像と実像』
霞会館華族家系大成編輯委員会『昭和新修華族家系大成 別巻 華族制度資料集』
霞会館華族家系大成編輯委員会『平成新修旧華族家系大成 下巻』
華族大鑑刊行会『華族大鑑』
橋本政宣編『公家事典』
近藤敏喬編『宮廷公家系図集覧』

これらの文献は、伏原家の歴史、家系、社会的地位、そして明治維新後の華族社会における役割などを詳細に記した貴重な資料となっています。伏原家の歴史を研究する上で、これらの文献を参照することは不可欠です。

関連事項

清原氏
半家
舟橋家
澤家
明経道

これらの項目についても、伏原家の歴史を理解する上で重要な情報が含まれています。

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