会寧州 (甘粛省)

会寧州（かいねいしゅう）は、中国にかつて存在した州であり、現在の甘粛省会寧県一帯に位置していました。その歴史は、西魏時代に宇文泰が現在の甘粛省靖遠県一帯に進軍した際に設置された会州に遡ります。

562年（保定2年）、北周により会州の州治は鳴沙県に移され、旧治の地には会寧防が設置されました。581年（開皇元年）には、隋によって会寧防は会寧鎮と改称されました。

619年（武徳2年）、唐が李軌を平定すると、隋の平涼郡会寧鎮の地に西会州が置かれました。634年（貞観8年）には粟州と改称されましたが、同年中に会州に戻されました。742年（天宝元年）には会州は会寧郡と改称されましたが、758年（乾元元年）には再び会州の称に戻されました。当時の会州は関内道に属し、会寧・烏蘭の2県を管轄していました。しかし、晩唐以降は吐蕃や西夏の支配下に入りました。

1099年（元符2年）、北宋が会州を占領しました。この時の会州は涇原路に属し、敷文県、会寧関、平西寨、新泉寨、安西城、会川城、徳威城、懐戎堡、静勝堡、通泉堡、水泉堡、正川堡を管轄していました。しかし、1183年（淳熙10年）には再び西夏によって占領されました。

金は、西夏の支配下にある会州の僑州として、会川城（現在の甘粛省靖遠県南西部）に会州を設置しました。これは新会州とも称され、一時期には2つの会州が並存する状態となりました。会州は保川県、平西・通安の2寨、そして会安関を管轄していました。

元代に入ると、新会州は放棄され、会州の州治は西寧県に移されました。1270年（至元7年）以降は鞏昌都総帥府に属しました。1352年（至正12年）には、会州は会寧州と改称され、州治は会寧県に設置されました。

しかし、1377年（洪武10年）、明によって会寧州は廃止され、会寧県に降格されました。このように、会寧州は時代とともにその名を変え、様々な勢力の支配を受けながらも、この地域の歴史において重要な役割を果たしました。

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