住如

住如（じゅうにょ）

住如は、江戸時代中期の浄土真宗の僧であり、浄土真宗本願寺派第15世宗主として知られています。西本願寺の住職を務め、その生涯を宗派の発展に尽くしました。

生涯

住如は、左大臣九条兼晴の三男として生まれました。母は九条道房の娘である待姫です。実兄には九条輔実、二条綱平がいます。幼少の頃に西本願寺に入り、貞享3年（1686年）に14歳で第14世宗主である寂如の養子となりました。

元禄2年（1689年）に17歳で得度し、僧侶としての道を歩み始めます。享保6年（1721年）には、寂如の七女である常（瑞光院如浄）と結婚しました。

寂如の子である直丸が幼かったため、住如が第15世を継承することになりました。しかし、この継承に反対する考槃院寂円、本徳寺寂宗、顕証寺寂峰（後の第17世法如）らとの間に確執が生じました。その後、享保11年（1726年）に寂如の十男である直丸（後の第16世湛如）を養子に迎えることで、彼らとの関係を修復しました。

住如の実父である九条兼晴の妹、つまり住如の叔母には、江戸幕府第5代将軍徳川綱吉の御台所である鷹司信子と、霊元天皇の皇后（中宮）である鷹司房子がいました。このような関係から、住如は幕府や朝廷との親密な関係を築き、西本願寺の地位向上に貢献しました。

元文4年（1739年）8月6日に示寂し、その跡は養子の湛如が継ぎ、第16世宗主となりました。

住如は、宗派の安定と発展に尽力し、西本願寺の歴史において重要な役割を果たした人物として知られています。彼の時代は、幕府や朝廷との関係を密にすることで、宗派の基盤を固めることに成功しました。また、内部の対立を解消し、後継者を定めることで、宗派の将来を見据えた施策を行ったことも評価されています。

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