佐賀ノ花勝巳

佐賀ノ花 勝巳について

佐賀ノ花 勝巳（さがのはな かつみ）は、1917年12月5日に佐賀県佐賀市で生まれた元大相撲力士です。彼の本名は北村 勝巳（きたむら かつみ）で、二所ノ関部屋に所属し、最高位は東大関に達しました。彼はその独特の出足や寄り切りにより「飛燕の出足」と称され、ファンからも愛された存在です。

来歴

佐賀ノ花は1934年に九州への巡業を行っていた玉錦三右エ門のもとに入門し、粂川部屋に所属しました。その年の5月場所で初めて土俵に立ち、翌年には玉錦三右エ門が二所ノ関部屋を設立したために移籍しました。彼は1939年の5月場所で新入幕を果たし、横綱・男女ノ川登三から2つの金星を奪ったことで注目を集めました。

1941年1月場所では8勝7敗の成績を収め、三役昇進を期待されましたが、その後も前頭筆頭に留まってしまいました。しかし、1942年1月場所で再度金星を獲得し、ついに1944年5月場所で小結に昇進しました。その後、戦後の混乱期を経て、1944年に幕内最高優勝を達成し、同年には大関昇進を果たしました。

戦後、佐賀ノ花は大相撲界で多くの功績を残し、1949年の5月場所では史上初めて1場所で4横綱を倒す偉業を成し遂げました。しかし、1951年の1月場所後に大関を陥落し、1952年1月に現役を引退しました。

引退後は部屋の経営に専念し、新たな力士を多く育てました。特に大鵬幸喜や後の大関である大麒麟將能などがその代表です。彼は理事としても協会に貢献し、業界の発展に寄与しました。しかし、部屋経営は困難を伴い、後の騒動や混乱もあったことから、彼の人生は決して平坦なものではありませんでした。1975年に急性骨髄性白血病で亡くなるまで、彼の情熱は力士たちに受け継がれました。

性格や信念

佐賀ノ花はその強烈な個性と対立を重ねる性格で知られています。特に、弟子に対しては厳しい言葉を投げかけることもありました。特に大麒麟に対してはその性格を揶揄するほどの厳しさを持っていましたが、と同時に弟子を育てることにも情熱を注いでいました。このような矛盾が彼の人物像を形成しています。

また、彼は多くの独自の取り組みや技術を導入し、特に取材陣への対応には定評がありました。大鵬が注目を浴びていた時期には、彼の取り組みをうまくサポートし、安定した成績を上げられるように配慮していました。

まとめ

佐賀ノ花 勝巳は、その力士としての素晴らしい功績だけでなく、部屋経営者としても多くの弟子たちに影響を与え、その人格的な特徴も評価されています。彼の功績は現在でも大相撲界において高く評価され続けています。

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