佐賀魂

佐賀魂（さがスピリッツ）

佐賀魂は、佐賀県佐賀市に本拠地を置く、日本野球連盟に加盟する社会人野球のクラブチームです。「さがスピリッツ」の愛称でも呼ばれています。このチームは、佐賀県出身の元プロ野球選手である新谷博氏が、自身の故郷に野球チームを創設したいという熱意から結成されました。

チーム設立と歩み

チーム創設への道は、2005年11月1日に新谷博氏が社会人野球チーム結成の意向を表明したことから始まりました。その後、準備期間を経て、2006年10月5日付けで「佐賀魂」として日本野球連盟にクラブチームとして新規登録される運びとなりました。正式なスタートとして、同年12月18日には結団式が執り行われました。

佐賀県内においては、実に約40年ぶりの社会人野球チームの誕生として注目を集めました。チーム設立当初から、特徴の一つとして女子選手も所属しており、性別を問わず野球に取り組める環境を提供しています。設立時の体制では、発起人である新谷氏が監督を務め、コーチ陣には元プロ野球選手の小川浩一氏、河野昌人氏、於保浩己氏らが加わり、経験豊富な指導体制が敷かれました。河野氏と於保氏は選手としても登録されていました。

チームは活動を続け、2007年6月16日には記念すべき公式戦初勝利を挙げました。また、チーム運営の安定化を図るため、2007年7月9日には佐賀県杵島郡江北町と協定を締結し、江北町営花山球場をホームグラウンドとして使用することが決定しました。

2008年2月にはチーム体制に変更があり、新谷博氏が総監督に就任し、それまでコーチを務めていた小川浩一氏が新たな監督に昇格しました。この体制の下、チームは躍進を遂げます。同年には、全日本クラブ野球選手権大会の九州予選で準優勝という成績を収め、チーム創設後初めてとなる全国大会出場を果たしました。これは佐賀魂にとって初の全国の舞台となりました。本選では、初戦となる2回戦で強豪のNTTグループ東北マークスと対戦しましたが、0対13で残念ながら敗退しました。

元プロ野球選手による指導

佐賀魂には、チーム設立当初から複数の元プロ野球選手が指導者または選手として登録されていました。設立者である新谷博氏は西武ライオンズや日本ハムファイターズで活躍後、チームの監督を経て総監督を務めました。また、日本ハムファイターズに所属経験のある小川浩一氏はコーチから監督に就任し、チームを率いました。広島東洋カープや福岡ダイエーホークスに在籍した河野昌人氏、千葉ロッテマリーンズでプレーした於保浩己氏も、それぞれコーチ兼選手としてチームに貢献しました。さらに、広島東洋カープ出身の兵動秀治氏もコーチ兼内野手として所属した後、競輪選手に転身するという異色のキャリアを歩んでいます。これらの元プロ選手たちの経験と指導が、チームの基盤作りに大きく貢献しました。

佐賀魂は、佐賀県の野球振興に貢献しつつ、選手たちの育成と強化を目指して活動を続けています。

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