信州上田教会

信州上田教会の歴史と特徴

信州上田教会は、長野県上田市に位置する日本キリスト教会上田教会として知られ、元々は日本基督教会に属していました。教会の起源は1875年、信州上田藩の士族であった稲垣信が横浜で神の教えを受けたことに遡ります。彼は帰省後、鈴木親長と共に安息日を祝う集会を始め、ここに上田禁酒会を組織しました。翌年、稲垣は再度横浜を訪れ、J・H・バラ宣教師から洗礼を受け、その後信者の輪は広がっていきます。

1876年の夏には、J・C・ミロルが伝道活動を行い、多くの人々が洗礼を受けた結果、同年10月19日に上田日本基督公会が誕生しました。この日、19名の新たな信者が加わり、全体で37名による Worship が始まりました。初代の長老には稲垣信が選ばれましたが、彼は後に横浜公会に転任することとなり、教会には新たなリーダーシップが求められました。

このようにして、1877年には真木重遠が伝道師として教会に加わり、上田英学校を設立しました。初めての入学者はわずか12名でしたが、授業は活発に行われ、地域の教育にも貢献しました。また、同年には日本基督一致教会の中会に加盟し、上田教会もその一員となりました。

1880年10月、真木重遠は在任わずか1年3カ月で辞任しましたが、教会はその後小林格を迎え、1884年には新しい会堂の献堂式が行われ、300人の参加者の前で21名の洗礼がありました。小林はその後、上田から小諸や松本、飯田へ伝道を行い、教会の影響力を拡大させました。

1893年には波多野伝四郎牧師が赴任し、1895年には金沢教会に転任しました。教会の特徴としては、士族を中心に信者が形成されており、上京者が多かったため、多様な地域住民との結びつきが希薄でした。また、上田の経済状況、特に蚕種業の停滞もあって、信徒数の伸びは限られていました。設立から10年が経過した時点での会員数は28名であり、1888年には自給教会となりましたが、以後も教勢はあまり伸び悩んでいました。

交通アクセス

教会へのアクセスは、各種公共交通機関を利用して容易に行えます。東日本旅客鉄道（JR東日本）、しなの鉄道、上田電鉄、上田交通電鉄の上田駅から徒歩約7分の距離です。また、千曲バスの松尾町停留所からは徒歩約2分で到着します。さらに、地域内の各線（鹿教湯線、青木線、室賀線、武石線、祢津線）も利用可能です。

結論

信州上田教会は歴史的背景を持ち、地域の士族たちによって支えられてきた教会です。派遣された伝道師たちの活動により、地域に根付いた信仰が培われてきたことが、今も続いています。これからもその伝統を引き継ぎ、多くの人々が集う場所としての役割を果たしていくことでしょう。

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