倭文村 (岡山県)

倭文村（しとりそん）

岡山県久米郡にかつて存在した倭文村は、日本の地方自治体として歴史に名を刻んだ村です。昭和時代の市町村合併の流れの中でその姿を変え、現在は岡山県津山市の一部を構成する地域となっています。

沿革

倭文村の成立は、昭和15年（1940年）9月1日に遡ります。この日、同じ久米郡内にあった倭文中村と倭文東村が合併し、新たに倭文村として発足しました。

その後、昭和30年（1955年）1月1日には、倭文村は久米郡内の大井町および久米村と合併し、久米町が誕生しました。これにより、倭文村という自治体はその歴史に幕を閉じました。

久米町への編入に伴い、旧倭文村域内の一部の地名に変更が生じました。具体的には、「福田上（ふくだかみ）」という大字が「八社（やしろ）」と改称されています。

現在の区域

旧倭文村の区域は、現在、岡山県津山市の以下の各地域に相当します。

桑上（くわがみ）
桑下（くわしも）
里公文（さとくもん）
里公文上（さとくもんかみ）
戸脇（とわき）
福田下（ふくだしも）
八社（やしろ）
油木上（ゆきかみ）
油木北（ゆききた）
油木下（ゆきしも）

これらの地域は、かつての倭文村を構成していた地区です。

教育施設

村域内には、地域の子どもたちのための教育施設が存在していました。

保育園
倭文保育所
学校
秀実小学校

交通

倭文村が廃止された当時、村域内には鉄道路線や駅は存在しませんでした。また、高速道路についても、村内を通る路線は未完成でした。

村域の主要な交通路としては、以下の国道および県道が利用されていました。

国道
国道429号
県道
岡山県道159号久米中央線
岡山県道455号小山桑上線

自然環境

村域にはいくつかの河川が流れ、地域の自然景観を形成していました。主な河川としては、以下のものが挙げられます。

打穴川（うちだがわ）
倭文川（しとりがわ）
公文川（くもんがわ）
八社川（やしろがわ）

文化施設

地域の人々の信仰や文化の中心であった寺院や神社が複数存在しました。

寺院
慈恩寺（じおんじ）
善福寺（ぜんぷくじ）
真光寺（しんこうじ）
神社
貴布禰神社（きふねじんじゃ）
倭文神社（しとりじんじゃ）
少彦名神社（すくなひこなじんじゃ）
高津神社（こうづじんじゃ）

参考文献

倭文村に関する情報を含む主な文献としては、以下のものが挙げられます。

和泉橋警察署 『新旧対照市町村一覧』第2冊（東京：加藤孫次郎、1889年）
地名編纂委員会 『角川日本地名大辞典33 岡山県』（角川学芸出版、1989年、ISBN 4040013301）

関連項目

* 岡山県の廃止市町村一覧

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