桑上

桑上（くわかみ）

概要

岡山県津山市内に位置する一地区で、郵便番号は709-4624です。かつては久米郡に属していましたが、度重なる市町村合併を経て現在に至ります。

地理

地区のほぼ中央を東西に倭文川が流れています。周辺地域との境界としては、北側は桑下や神代といった地区に接しており、西側は里公文や福田下と境を接しています。東側や南側も、他の地域や桑上内部の区域と隣接しています。

歴史

桑上地区の歴史は、明治時代の町村制施行に遡ります。1889年（明治22年）6月1日、それまでの桑上村は、近隣の桑下村、戸脇村、福田上村、福田下村と合併し、新たな自治体である久米北条郡倭文東村の一部となりました。この際、旧桑上村の領域は大字桑上とされ、倭文東村の役場もこの地に置かれるなど、中心的な役割を担いました。

その後、地方行政区画の再編が進みました。1900年（明治33年）4月1日には、久米北条郡が久米南条郡と統合され、久米郡が成立します。これにより、倭文東村も久米郡所属となりました。さらに時を経て、1940年（昭和15年）9月1日には、久米郡倭文東村が同じ久米郡内の倭文中村と合併し、倭文村が発足しました。

戦後、昭和の大合併と呼ばれる市町村合併の流れの中で、倭文村もその姿を変えました。1955年（昭和30年）1月1日、倭文村は大井町および久米村と合併し、新たに久米町が誕生しました。桑上地区は久米町の一部として新たな歩みを進めることになります。

そして、平成の大合併として知られる近年の一連の合併において、久米町もその歴史に幕を下ろしました。2005年（平成17年）2月28日、久米町は周辺の苫田郡加茂町、阿波村、勝田郡勝北町とともに津山市に編入されました。これにより、桑上地区は正式に津山市の一員となったのです。

交通

地域内の主要な交通路としては、国道429号が地区を通過しています。この国道は地域内外を結ぶ重要な幹線道路としての役割を担っています。なお、名称に「桑上」を含む岡山県道455号小山桑上線が存在しますが、現在はこの県道は桑上地区を直接経由する経路にはなっていません。

施設

地区内には、地域の教育を担う津山市立秀実小学校が設置されています。また、古くから地域を見守る貴布弥神社も鎮座しており、住民の心の拠り所となっています。

桑村について

歴史的に、桑上地区と隣接する桑下地区は、合わせて「桑村」という広範な地域名で総称されていました。現在も、この「桑村」という名称は、郵便局名など、特定の施設名や総称として使われる例が見られます。これは、古くからの地域の結びつきや歴史を今に伝えるものと言えるでしょう。

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