元町駅 (兵庫県)

元町駅：神戸の中心部を彩る、歴史と活気に満ちた駅

元町駅は、兵庫県神戸市中央区に位置する、JR西日本と阪神電気鉄道が乗り入れる駅です。JR西日本の駅番号はJR-A62、阪神電気鉄道の駅番号はHS 33。JR西日本側は元町高架通、阪神電気鉄道側は元町通二丁目に所在しています。

歴史：旧三ノ宮駅跡地から発展した駅

元町駅の歴史は、現在の三ノ宮駅の位置に存在していた旧三ノ宮駅に遡ります。都市計画と東海道本線（現在のJR神戸線）の高架化工事により、三ノ宮駅が東側に移転。その旧駅跡地に、1934年（昭和9年）7月20日、元町駅が開業しました。そのため、三宮神社の最寄駅は、現在の三ノ宮駅ではなく、元町駅となっています。

JR元町駅は当初、地上に相対式ホームを持つ中間駅でしたが、1937年（昭和12年）の複々線化によって現在の島式ホーム2面4線の高架駅となりました。一方、阪神元町駅は、1936年（昭和11年）3月18日、阪神本線の暫定的終着駅として開業。当初は島式ホーム1面2線の地下駅で、湊川への延伸計画がありましたが、実現せず、戦後も阪神の神戸側終着駅として機能しました。1968年（昭和43年）4月7日、神戸高速鉄道東西線が開業し、高速神戸駅、さらには山陽電気鉄道本線との相互直通運転が開始されました。

駅構造：地上と地下、異なる顔を持つ駅

JR元町駅は島式ホーム2面4線を持つ高架駅で、改札口は東西2ヶ所。新快速は通過しますが、快速、普通列車が停車します。一方、阪神元町駅は島式ホーム1面2線の地下駅で、改札口も東西2ヶ所。ほとんどの列車が神戸高速線に直通運転するため、実質的には途中駅としての役割も担っています。両駅は連絡通路で結ばれていますが、連絡改札口、連絡運輸は行われておらず、事実上別々の駅として機能しています。

アクセスと周辺環境：神戸の中心市街地の玄関口

元町駅は、南京町（中華街）、神戸旧居留地、兵庫県庁などに近く、神戸の中心市街地である三宮・元町エリアの玄関口となっています。毎年12月に開催される「神戸ルミナリエ」の会場にも近く、多くの観光客が利用します。周辺には、元町通商店街、トアロードなど、神戸を代表する商店街が栄え、活気に満ちた街並みが広がっています。また、JR神戸駅や神戸三宮駅とは、それぞれ商店街が繋がっており、雨天時でも比較的快適に移動できます。

利用状況：高い乗降客数を誇る駅

元町駅は、JR西日本、阪神電気鉄道ともに高い乗降客数を誇ります。2023年度のJR元町駅の1日平均乗車人員は31,354人。新快速通過駅としては上位にランクインしています。阪神元町駅の2022年度の1日平均乗車人員は8,677人で、神戸高速線を含めると5,315人の利用があります。

まとめ：歴史と現代が交差する、神戸の重要な駅

元町駅は、神戸の歴史を語る上で重要な駅であり、同時に現代の神戸の活気を象徴する駅でもあります。歴史的な経緯、駅構造、周辺環境、利用状況など、様々な要素が複雑に絡み合い、独特の個性を持つ駅となっています。今後も神戸の中心市街地発展に大きく貢献していくであろう重要な拠点です。

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