出雲 (装甲巡洋艦)

出雲（いずも）

出雲は、日本海軍の装甲巡洋艦であり、同型艦の中でも特に重要な役割を果たしました。1899年にイギリスのアームストロング・ホイットワース社で建造され、艦名は出雲国に由来しています。この艦内には、クシナダヒメの神像が祀られており、神への信仰が込められた艦でもありました。

歴史と主な活動

出雲は、日露戦争において上村彦之丞提督が率いる第二艦隊の旗艦として活躍し、蔚山沖海戦での武勲が特に有名です。この戦いでは、日本艦隊がロシアの装甲巡洋艦リューリクを撃沈し、国民に大きな感動を与えました。また、日本海海戦では殿艦として姉妹艦磐手と一緒に戦い、さらなる名声を得ました。

第一次世界大戦に際しては、メキシコの内戦において邦人保護のために派遣されたり、その後は第二特務艦隊の艦として地中海に進出しました。大戦後は練習艦として遠洋航海に従事し、多くの士官候補生の訓練に寄与しました。

1921年には、旧式化のため一等巡洋艦から海防艦へと類別変更され、1930年にはロンドン海軍軍縮条約により老齢巡洋艦として保有されることが許可されました。続く日中戦争や第二次上海事変の際には、支那方面艦隊の旗艦として上海に停泊し、様々な空襲や攻撃を受けました。

1941年12月8日、太平洋戦争が始まったことで、出雲は再び活動を活発化させ、戦局の変化に応じて海防艦から一等巡洋艦に復帰しました。1945年には、呉軍港空襲によって転覆・沈没し、45年間の艦歴に幕を下ろしました。

最終的な兵装と艦型

出雲の最終的な兵装は、八九式12.7cm連装高角砲2基、15.2cm単装砲4基、8cm単装高角砲1基、九六式25mm三連装機銃2基、連装2基、単装4挺、さらには九三式13.2mm単装機銃2基が含まれていました。この艦は出雲型の1番艦であり、その船体は強固で、敵艦との戦闘でも大いに力を発揮しました。

艦長と艦歴

出雲艦長としては多くの著名な指揮官が歴任しました。特に秋山真之大佐は、その艦歴の中で注目される人物の一人です。彼の指導の下、出雲は重要な海戦に参加し、名を馳せました。

これまでに様々な歴史的な事例やエピソードが残されており、出雲は誇り高き日本海軍の象徴でもありました。艦内での出来事や艦歴における重要な出来事は、今なお多くの人々に語り継がれており、その存在が持つ意味は大きいのです。出雲は戦争や艦隊の歴史の中で重要な役割を果たし続けました。

もう一度検索