利別駅

利別駅（としべつえき）

利別駅は、北海道中川郡池田町字利別西町に位置する、北海道旅客鉄道（JR北海道）根室本線の駅です。駅番号はK35で、電報略号はトシ。池田駅が管理する無人駅です。

歴史

利別駅は、1904年（明治37年）12月15日に北海道官設鉄道の駅として開業しました。当初は一般駅として、滝川起点203k870mの地点に設置されました。

1905年（明治38年）4月1日に官設鉄道に移管。戦時中の1944年（昭和19年）には、帯広緑ヶ丘飛行場から疎開した陸軍第1飛行師団の修理工場（第6野戦航空修理廠）への軍用線が敷設されました。

1967年（昭和42年）8月1日に貨物取扱を廃止し、旅客駅となりました。同年11月1日には、利別川橋梁の老朽化と河川改良に伴い、滝川方に約630m移転し（滝川起点203k300m地点）、駅舎も新築されました。この移転は、堤防新設に伴う取り付け勾配の関係で余儀なくされたもので、移転費と駅舎新築には6,800万円が投じられました。新しい利別川橋梁は、移転2年後の1969年（昭和44年）8月から供用を開始しています。

1971年（昭和46年）8月1日には根室本線の昭栄信号場 - 新富士駅間がCTC化され、同年10月2日に業務委託駅となりました。1984年（昭和59年）2月1日に荷物取扱いが廃止され、同年12月1日に無人化されました。1987年（昭和62年）4月1日の国鉄分割民営化により、北海道旅客鉄道（JR北海道）の駅となっています。1996年（平成8年）度には、石勝線・根室線高速化工事に伴い、分岐器が弾性分岐器に交換されました。

駅名の由来

駅名は、旧地名である「利別太」に由来します。

駅構造

島式ホーム1面2線の地上駅で、1線スルー化はされていません。2番線は上り列車も使用可能ですが、通常は下り列車のみが使用します。構内踏切が滝川方にあり、駅本屋を通らずに直接外に出ることができます。

駅舎は1967年（昭和42年）の移転時に新築された鉄筋コンクリート造平屋（130㎡）です。移設前の旧駅は、国鉄で一般的な単式と島式の複合ホーム2面3線で、駅舎横の幕別側に貨物ホームと引込線を有していました。

のりば

利用状況

近年の一日の平均乗降人員は以下の通りです。

2012年 - 44人
2013年 - 38人
2014年 - 31人
2015年 - 24人
2016年 - 25人
2017年 - 24人
2018年 - 21人
2019年 - 20人
2020年 - 12人

駅周辺

駅の南側には利別の市街地が広がり、住宅が多く見られます。北側は主に畑となっています。

利別（旧名：利別太）は、十勝川と利別川の合流点に位置し、十勝地方の和人による開拓期には水運による物資輸送の中継地点として栄えました。凋寒村（池田町の前身）の役場や学校も置かれていました。鉄道開通直後の1906年（明治39年）末当時の凋寒村の人口は7,165人で、同時点の帯広町の人口（4,249人）を上回る、十勝地方で最も規模の大きな場所でした。

しかし、当初予定されていた網走線（のちの池北線→ふるさと銀河線）の分岐が、着工時に利別から池田に変更されたことや、鉄道開通による水運の衰退が影響し、池田市街が急速に発展する一方で、利別市街は衰退しました。

国道242号
池田警察署利別駐在所
利別郵便局
十勝池田町農業協同組合（JA十勝池田町）本所
池田町立利別小学校
十勝バス「利別33号」停留所

隣の駅

北海道旅客鉄道（JR北海道）

■根室本線

幕別駅 (K34) - 利別駅 (K35) - 池田駅 (K36)

脚注

関連項目

日本の鉄道駅一覧

外部リンク

利別｜駅の情報検索（時刻表・バリアフリー）｜鉄道・きっぷ｜JR北海道- Hokkaido Railway Company
国土地理院 地図・空中写真閲覧サービス
1948年（昭和23年）撮影航空写真 USA-R253-11 旧駅と帯広方で上へ分岐する旧陸軍第1飛行師団修理廠（修理工場）への軍用線。
1944年（昭和19年）撮影航空写真 912Q63-C2-59 写真中央やや左上、山間に隠されるように設置された旧陸軍第1飛行師団修理廠と軍用線。場所はちょうど後の北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線（池北線）の様舞駅の西方に当たる。

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