前川原駐屯地

前川原駐屯地について

前川原駐屯地は、福岡県久留米市高良内町に所在する陸上自衛隊の駐屯地です。この駐屯地には、陸上自衛隊の幹部候補生を育成する幹部候補生学校が置かれており、将来の自衛隊を担う幹部自衛官を育成する重要な役割を担っています。駐屯地司令は、幹部候補生学校長が兼務しています。

概要

前川原駐屯地は、高良台演習場や藤山射撃場といった訓練施設に近接しており、実戦的な訓練環境が整えられています。また、駐屯地内には会計隊や駐屯地業務隊が置かれておらず、これらの業務は幹部候補生学校が担っているという特徴があります。隣接する久留米[[駐屯地]]には、第4師団隷下の部隊が駐屯しており、周辺地域における自衛隊の活動拠点としての役割も果たしています。

歴史

前川原駐屯地の歴史は古く、その起源は旧日本陸軍の時代に遡ります。

旧日本陸軍時代

1941年（昭和16年）8月、この地には久留米第一陸軍予備士官学校が発足しました。

占領軍時代

終戦後の1945年（昭和20年）10月には、占領軍が駐留し、「キャンプ久留米」として使用されました。

警察予備隊時代

1950年（昭和25年）8月25日、警察予備隊の発足に伴い、久留米訓練所が開設されました。その後、1951年（昭和26年）12月28日には、警察予備隊総隊普通科学校が設置され、1952年（昭和27年）1月15日に開校しました。同年3月18日には、総隊普通科学校内に幹部候補生隊が編成されました。

陸上自衛隊時代

1954年（昭和29年）7月1日、陸上自衛隊へ移管され、7月5日には陸上自衛隊幹部候補生学校が編成完結しました。同年8月20日には、普通科学校が廃止され（富士学校普通科部に改編、富士駐屯地に移駐）、10月16日には、第3特科群本部などが久留米[[駐屯地]]から移駐しました。

その後、1956年（昭和31年）1月には、第3特科群が西部方面隊直轄となり、1957年（昭和32年）には、一部部隊が別府[[駐屯地]]へ移駐しました。1959年（昭和34年）8月13日には、幹部候補生学校に企画室及び総務部が設置され、1960年（昭和35年）7月には、幹部候補生学校が前川原駐屯地に恒久的に駐屯することが決定しました。

1961年（昭和36年）9月には校舎建替工事が始まり、1962年（昭和37年）3月に学生隊舎、1964年（昭和39年）3月には本部庁舎などが落成しました。1974年（昭和49年）8月1日には、幹部候補生学校教導隊が編成され、2014年（平成26年）4月には剛健大講堂が落成しました。

駐屯部隊・機関

前川原駐屯地には、以下の部隊・機関が駐屯しています。

防衛大臣直轄部隊・機関

陸上自衛隊幹部候補生学校
警務隊
西部方面警務隊
第134地区警務隊
前川原連絡班

西部方面隊隷下部隊

西部方面システム通信群
第102基地システム通信大隊
第321基地通信中隊
* 前川原派遣隊

アクセス

前川原駐屯地へのアクセスは、以下の通りです。

高速道路

九州自動車道久留米IC、広川ICが最寄りのインターチェンジです。

一般道

国道3号、国道209号、国道210号、国道265号、国道322号など、多くの幹線道路が利用可能です。

鉄道

JR九州鹿児島本線久留米駅、久大本線南久留米駅、西鉄天神大牟田線花畑駅が最寄りの駅です。

バス

西鉄バス久留米3系統が運行しており、「自衛隊幹部候補生学校前」停留所が最寄りのバス停です。

港湾・飛行場

三池港（重要港湾）、福岡空港（第二種空港）が利用可能です。

まとめ

前川原駐屯地は、陸上自衛隊の幹部候補生を育成する重要な拠点であり、その歴史は旧陸軍時代に遡ります。周辺には訓練施設や多くの交通アクセスポイントがあり、自衛隊の活動を支える上で重要な役割を果たしています。

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