北京地下鉄首都機場線

北京地下鉄首都機場線

北京地下鉄首都機場線（ペキンちかてつしゅときじょうせん）は、中華人民共和国の首都、北京市を結ぶ重要な路線です。北京首都国際空港へのアクセスを担い、ラインカラーは灰色で識別されます。路線名にある“機場”は空港を意味し、首都空港線とも呼ばれています。

概要

この路線は2008年の北京オリンピック開催に合わせて計画され、東直門駅から北京首都国際空港の第2、第3ターミナルを結んでいます。現地では機場快軌（机场快轨）と呼ばれ、英語ではAirport ExpressあるいはAirport Beijing City（ABC）と表記されます。

北京地下鉄の多くの路線と同様に、集電方式は第三軌条式ですが、駆動方式には北京地下鉄で唯一となる鉄輪式リニアモーター方式が採用されています。また、自動改札機は同時期に開通した他の路線とは異なり、日本で多く採用されているタイプが使用されています。

運賃は他の地下鉄路線とは独立しており、一律25元です。

路線データ

複線区間：北新橋駅 - 三元橋駅間
電化区間：全線
地上区間：三元橋駅 - 3号航站楼駅の大部分（四元橋付近 - 3号航站楼駅）
走行方向：右側通行

沿革

2005年
6月14日：東直門駅の建設を開始
9月1日：全線着工
2006年3月：長春軌道客車とボンバルディア・トランスポーテーションとの間で技術提供契約が成立
2007年
3月：軌道敷設開始
11月：軌道敷設終了
2008年
4月：客扱いなしの試運転開始
7月19日：開通
2019年9月：「機場線」から「首都機場線」に改称
2021年12月：東直門駅～北新橋駅間開業

運行形態

日中は約12分間隔、発着便が集中する夕方のピーク時には8分間隔で運行しています。路線はデルタ線状になっており、全ての列車は北京市街地（三元橋駅および東直門駅）から3号航站楼駅、2号航站楼駅を経由して北京市街地に戻るという循環運転を行っています。

そのため、3号航站楼駅から市街地へ向かうには一旦2号航站楼駅で、市街地から2号航站楼駅へ向かうには一旦3号航站楼駅でスイッチバックする必要があります。

2017年11月1日時点での運行時間は6時から23時32分まででした。

使用車両

QKZ5型と呼ばれる車両が使用されており、長春軌道客車とボンバルディア・トランスポーテーションが共同で製作した4両編成です。車内は端部を除き、集団見合い式の固定座席配置となっています。

この車両は、ジョン・F・ケネディ国際空港の空港連絡鉄道であるエアトレインJFKをベースとしています。アルストム製の無線列車制御システム（CBTC）技術が採用されており、無人運転が可能です。設計上の最小運転間隔は4分となっています。

駅一覧

路線は三元橋駅 - 3号航站楼駅間で単線となり、3号航站楼駅で折り返して2号航站楼駅へ、さらに2号航站楼駅で再び折り返して東直門駅へと向かいます。

関連項目

中華人民共和国の鉄道
空港連絡鉄道

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