北小野 (塩尻市)

北小野（きたおの）

概要

北小野は、長野県塩尻市に位置する大字で、郵便番号は399-0651です。地理的には、善知鳥峠の南に広がる小野盆地を形成しており、盆地内の小規模な河川が小野川に合流し、南下して天竜川へと流れ込んでいます。この地域は、中央本線支線と国道153号が南北に走り、県道楢川岡谷線が小野神社・矢彦神社の前から分岐するなど、交通の要所となっています。地区内には古町、宮前、大出、上田、勝弦の5つの集落があり、特に勝弦は小野川上流に位置し、昭和40年代から別荘地として開発が進められました。また、南に隣接する辰野町小野、小野筑と合わせて「両小野」と呼ばれることもあります。

歴史

北小野の歴史は、1591年（天正19年）に豊臣秀吉の裁定により、伊那郡小野郷が筑摩郡北小野村と伊那郡南小野村（現在の辰野町小野）に分村したことに始まります。この際、小野神社・矢彦神社もそれぞれ分社されました。1601年（慶長6年）には初期中山道に小野宿が設置され、宿場町として発展しました。1725年（享保10年）には天領となり、幕府の直轄地となりました。明治時代に入ると、1874年（明治8年）1月23日に筑摩県筑摩郡北小野村と勝弦新田村が合併し、筑摩地村となりました。1889年（明治22年）4月1日には町村制の施行により、筑摩地村が単独で自治体を形成しました。その後、1959年（昭和34年）4月1日に塩尻町、片丘村、広丘村、宗賀村と新設合併し、塩尻市が発足、その際、大字北小野となり、筑摩地村は廃止されました。

地域

施設

北小野には、塩尻市役所北小野支所、塩尻市立図書館北小野分館、小野神社（矢彦神社は辰野町小野の飛び地）、古田晁記念館、北小野郵便局、ミュージアム鉱研地球の宝石箱などの施設があります。これらの施設は地域住民の生活や文化、教育に重要な役割を果たしています。

教育

教育面では、塩尻市と辰野町の中学校組合立である両小野中学校があります。小中学校の学区は、塩尻市立の学校に通うことになっています。

交通

鉄道

北小野町内にはJR東日本中央東線辰野支線が通っていますが、駅は設置されていません。最寄りの駅は、辰野町にある小野駅となります。

バス

塩尻市地域振興バスの北小野線が運行しており、市内にある塩尻駅から辰野町にある小野駅までラケット型の環状線で結んでいます。このバス路線は勝弦先回りと善知鳥峠先回りの2つのルートがあります。

道路

主要な道路としては、国道153号と長野県道254号楢川岡谷線が通っています。これらの道路は、地域内外へのアクセスを支える重要なインフラとなっています。

参考文献

* 『角川日本地名大辞典 20 長野県』 角川書店

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