北野美術館

北野美術館について

北野美術館は、長野県長野市若穂綿内に位置する美術館です。1968年（昭和43年）に開館し、公益財団法人北野美術館によって運営されています。この美術館は、長野県最大の建設会社である北野建設を経営していた実業家、北野吉登氏が長年収集してきた美術品を一般公開するために設立されました。地域文化の向上に貢献することを目的としています。

コレクション

美術館には、日本画、洋画、彫刻、書、工芸など、多岐にわたるジャンルの作品が600点以上収蔵されています。特に、日本画と洋画においては、日本の近代絵画史において重要な作品が多数所蔵されています。また、海外の著名な彫刻家の作品も積極的に収集しており、質の高いコレクションを誇っています。

建築と庭園

美術館の建物は、皇居新宮殿の基本設計を手がけたことで知られる建築家、吉村順三氏によって設計されました。また、庭園は作庭家である重森三玲氏が手がけた枯山水庭園です。建物と庭園が調和し、美しい景観を作り出しています。

別館と分館

長野市中心部には、より開放的で実験的なアートスペースを目指した別館「北野カルチュラルセンター」があります。さらに、2015年には長野市戸隠に分館「北野美術館戸隠館」が開館しました。これにより、より多くの人々が美術に触れる機会を提供しています。

主な収蔵作家

主な収蔵作家は以下の通りです。

日本画: 竹内栖鳳、上村松園、下村観山、菱田春草、速水御舟、鏑木清方、伊東深水など
洋画: ルノワール、シャガール、ボナール、ピカソ、ユトリロ、木村荘八、小出楢重、岡鹿之助、岸田劉生など
彫刻: グレコ、ロダンなど

開館時間と休館日

開館時間
3月～11月: 9:00 - 17:00
12月～2月: 9:30 - 16:30
休館日
毎週月曜日

アクセス

JR・長野電鉄長野駅東口から長電バス14系統に乗車、「若穂支所」下車
長野電鉄須坂駅またはしなの鉄道屋代駅から長電バス屋代須坂線に乗車、「北野美術館」下車

湯島天満宮信濃分社

美術館の敷地内には、湯島天満宮（東京都文京区）から分霊された湯島天満宮信濃分社が建立されています。この社殿は、北野建設が湯島天満宮に奉納したもので、境内には長野オリンピックの際に高円宮夫妻とIOCのサマランチ会長夫妻が植樹した白梅があります。

湯島天満宮の分霊を祀る神社は、当社と埼玉県にある白岡八幡宮の境内神社の2社のみです。

参考文献

『信州の博物館』 朝日新聞長野支局、1983年
『長野県の博物館』 長野県教育委員会 1989年

関連情報

北野建設 ([[長野県)]]
北野文芸座

外部リンク

財団法人北野美術館
北野カルチュラルセンター

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