十三錦市松

十三錦市松の生涯と大相撲キャリア

十三錦市松（とみにしき いちまつ、1911年12月8日 - 1983年6月10日）は、三重県南牟婁郡紀宝町出身の元大相撲力士で、本名は寺尾市松（てらおいちまつ）です。彼は出羽海部屋に所属し、最高位は東前頭7枚目に達し、173cm, 97kgの体格と「左四つ」の技を持ち味としていました。

経歴の始まり

彼の相撲人生は1929年の9月場所で初土俵を踏むところから始まりました。入門当初から順調なスタートを切り、名声を得ることが期待されていましたが、1932年の1月、彼が初めて幕下に上がった時期に春秋園事件が発生しました。この事件により、予定された2月場所は順延となり、彼は3日目まで出場したものの、以降はしばらく休場を余儀なくされました。

その後、彼は新興力士団に加入し、関西角力協会で活動を行い、特に弓取りとしての役割を果たしました。この時期の活動は彼の成長に大きく寄与したと考えられます。

成果と挫折

13年後の1938年1月、彼は三段目の筆頭として復帰を果たし、1939年の1月場所で新十両に昇進しました。この期間以降、彼は1940年の5月場所で新入幕を果たし、幕内で中堅力士として活躍することになります。

力士時代、彼の取り口は非常に力強く、一気に相手を押し込むスタイルで知られました。しかし、1943年1月、彼は3日目から休場に入ります。その後、5月場所で十両に降下し、3勝12敗と成績が振るわず、最後には引退を決意します。

相撲成績

十三錦市松の通算成績は111勝96敗12休となり、勝率は.536でした。幕内では36勝42敗12休という成績で、勝率は.462でした。現役在位は22場所あり、幕内在位は6場所での活動でした。また、序ノ口優勝を1930年の3月場所で1回達成しています。

まとめ

彼の相撲人生は一筋縄ではいかず、幾多の試練を乗り越えた結果、昭和の相撲界で名を馳せる大力士となりました。1983年6月10日、彼は78歳でその生涯を閉じましたが、彼の遺した相撲界への貢献と記録は、今も多くの人々に記憶されています。

参考文献

• - 『大相撲人物大事典』（ベースボール・マガジン社刊）

関連項目

• - 大相撲力士一覧

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