厚別郵便局

厚別郵便局（あつべつゆうびんきょく）

北海道札幌市厚別区に位置する厚別郵便局は、札幌市の副都心である新札幌エリアの中核を担う郵便局の一つです。その歴史は古く、地域の郵便・通信業務を支えてきました。民営化以前は、地域内の郵便物の集配業務を行う普通郵便局として機能していました。

現在の所在地は札幌市厚別区厚別中央2条5丁目1-1で、新札幌副都心の交通結節点や商業施設が集まるエリアの一角に立地しています。建物内には、郵便サービスのほか、楽天モバイルの店舗も併設されています。

沿革

厚別郵便局の起源は、明治時代にさかのぼります。1896年（明治29年）10月16日、三等郵便局として開設されました。その後、1900年には厚別郵便電信局となり、郵便に加え電信業務も扱うようになりました。1903年の通信官署官制施行に伴い、再び厚別郵便局に名称が戻されます。1910年には石狩厚別郵便局に改称された時期もありましたが、後に再び厚別郵便局へと名称が変更されています。

昭和期に入ると、電話交換事務や和文電報配達事務が札幌東電報電話局へ順次移管され、郵便局の業務内容が再編されていきました。1969年（昭和44年）8月1日には、それまでの特定郵便局から普通郵便局へと局種別が改定され、地域の主要郵便局としての地位が確立されます。同年10月には新しい局舎が完成しました。

1985年（昭和60年）9月2日には、札幌市白石区（当時）厚別中央2条2丁目にあった旧局舎から、現在の厚別中央2条5丁目に新築された局舎へ移転しました。この移転に伴い、郵便番号も061-01から004に変更されています（同年9月24日）。旧局舎はその後、日産ディーゼル北海道販売の本社として利用されました。

1993年（平成5年）7月1日には、外国通貨の両替や旅行小切手の売買といった国際的な金融業務の取り扱いが開始されました。同日には、廃止された札幌真栄簡易郵便局の業務も引き継いでいます。

2007年（平成19年）10月1日の郵政民営化に伴い、郵便事業株式会社の厚別支店が併設され、一部業務が移管されました。その後、2012年（平成24年）10月1日に日本郵便株式会社が発足すると、郵便事業厚別支店は厚別郵便局と統合され、現在に至ります。近年では、ゆうゆう窓口の24時間営業が2017年（平成29年）4月1日に終了し、同年6月25日には取り扱い郵便物に係る集中処理業務が道央札幌郵便局へ移管されるなど、業務体制の一部見直しが行われています。

取扱内容

厚別郵便局では、郵便サービス全般に加えて、様々な商品やサービスを提供しています。

郵便サービス: 郵便物の差し出し、切手・はがき・印紙の販売、ゆうパック、チルドゆうパック、内容証明などの取り扱いを行っています。
貯金・為替サービス: ゆうちょ銀行の貯金に関する手続き、為替、振替、振込、国際送金、国債、投資信託などの金融商品を取り扱っています。
保険サービス: 生命保険、バイク自賠責保険、自動車保険、がん保険、引受条件緩和型医療保険、変額年金保険など、各種保険への加入相談・手続きが可能です。
地方公共団体事務: 札幌市からの委託を受け、札幌市敬老優待乗車証や札幌市家庭用指定袋の交付事務を行っています。
* その他: ゆうちょ銀行ATMが設置されており、キャッシュサービスの利用が可能です。また、指定された時間帯でゆうゆう窓口も営業しています。

厚別郵便局は、札幌市厚別区および清田区の一部地域における郵便物の集配業務を担う拠点としての役割も果たしています。

周辺環境とアクセス

厚別郵便局は、新札幌副都心の中心部に近い恵まれた立地にあります。周辺には札幌市厚別区役所、厚別警察署、厚別消防署といった行政機関のほか、厚別区体育館、札幌市青少年科学館、サンピアザ水族館、厚別温水プールなどの公共・レジャー施設が集積しています。

交通アクセスも非常に便利です。JR千歳線の新札幌駅からは南へ約200m（徒歩約5分）、札幌市営地下鉄東西線の新さっぽろ駅からは南西へ約200m（徒歩約4分）と、いずれも徒歩圏内です。バスを利用する場合も、北海道中央バスやジェイ・アール北海道バスの「青葉町2丁目」停留所が近くにあります。自動車でのアクセスも可能で、道央自動車道の大谷地インターチェンジまたは札幌南インターチェンジからそれぞれ約3kmの距離です。駐車場も22台分が用意されています。

新札幌副都心の利便性の高い場所に位置する厚別郵便局は、地域住民や周辺施設を利用する人々にとって、郵便、貯金、保険などのサービスを提供する重要な拠点となっています。

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