厳島 (敷設艦)

軍艦厳島の概要

日本海軍のことを考えると、軍艦「厳島」はその重要な一環を成す艦艇でした。厳島は、1900年代半ばに設計され、1929年に完成した約2000トンの機雷敷設艦です。彼女の主機にはディーゼルエンジンが採用されており、当時としては革新的な設計が詰まっていました。広島湾の厳島から名を取ったこの艦は、当時の日本の軍事計画において大いに活用されました。

参加した戦役

厳島は、その就役後すぐに支那事変に参加し、1941年の太平洋戦争開戦時には第十七戦隊に所属していました。南方作戦ではフィリピン攻略や蘭印作戦に従事し、機雷敷設や船団護衛任務に携わりました。その後も東南アジア方面において重要な役割を果たし、海上での戦闘や支援を行っていました。厳島は1944年にはセレベス島で空襲を受けて損傷し、最後の航海中にオランダの潜水艦の攻撃を受けて沈没しました。

艦名と艦型の歴史

艦名の「厳島」は、日本の風景名勝の一つである厳島神社のある島に由来します。艦型は1923年度に計画され、日本海軍において設計段階から敷設艦として建造された初の艦となります。初期の設計では排水量3000トンから4000トン級が望まれましたが、予算制約から2000トンに制限されました。機雷を搭載できる内部設計を持ち、ディーゼルエンジンの導入など、当時の技術の粋を集めた艦でした。

武装と性能

厳島は、艦橋前と後部に日本海軍の標準的な50口径三年式14cm砲を備えていました。また、爆雷投射機も装備しており、これにより水中の敵潜水艦への対抗能力も備えていました。艦体はフラッシュデッキ型で、艦橋から中甲板の大部分が機雷庫として利用されていました。艦の設計においては速力が17ノット程度と制限されましたが、機雷搭載量と航続力を重視していました。

性能改善と艦歴

厳島は就役後、友鶴事件を受けて性能改善工事が行われました。船体の改造により、安定性が向上し、兵装も交換されました。艦歴を振り返ると、厳島は1930年の竣工から1944年の沈没まで、数多くの海戦と任務に参加し、重要な役割を果たしたことが伺えます。1945年には正式に艦籍から除外され、その歴史に幕を下ろしました。

結論

厳島は、戦時中の日本海軍において多大な意味を持つ艦艇でした。その設計、参加した戦役、そして沈没までの歴史は、日本の海軍の発展と戦争の厳しさを物語っています。今なおその名前は多くの人々に知られ、当時の軍艦の象徴として記憶されています。

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