古島一雄

古島 一雄について

古島 一雄（こじま かずお、1865年9月20日 - 1952年5月26日）は、日本の著名なジャーナリストであり、衆議院および貴族院の議員としても活躍した政治家です。彼は一念、古一念とも称され、明治・大正・昭和前期にかけての日本社会に多大な影響を与えました。

生い立ちと教育

古島は、但馬国豊岡（現在の兵庫県豊岡市）に誕生しました。彼の家系は旧豊岡藩士で、彼の父は勘定奉行を務めていました。小学校を卒業後、彼は1879年に上京して、濱尾新による教育を受けました。以後、彼は杉浦重剛などの指導を受けながら成長し、明治14年には故郷に戻り、漢学の私塾でさらなる学びを深めました。

ジャーナリズムへの道

再び上京した後、古島は1888年に、杉浦の紹介で三宅雪嶺が編集する雑誌『日本人』の記者となります。この機会を通じて彼はジャーナリズムの世界に足を踏み入れ、さらには日本新聞社でも記者として従事しました。日清戦争では、正岡子規と共に従軍し、戦場での報道に従事しました。このようにして彼のキャリアは華々しく始まりました。

政治家としての活動

古島は1911年の第10回衆議院議員総選挙にて当選し、その後の選挙でも続けて当選を果たしました。彼は立憲国民党や革新倶楽部を経て、立憲政友会に加盟し、犬養毅の側近として活動しました。また、辛亥革命を陰で支援し、数々の政治的な事件に介入しました。例えば、大正10年の宮中某重大事件や、第2次護憲運動でも彼は重要な役割を果たしています。

彼は1924年に逓信政務次官に就任し、昭和3年には初の普通選挙が行われた際に落選しましたが、1932年には貴族院議員に勅選されました。戦後は、幣原内閣に入閣を要請されるも辞退し、吉田茂を推薦しています。彼は今後も政治に影響力を持ち続け、「政界の指南番」として知られました。

晩年と著作

昭和26年には回顧録や寄稿を多く発表し、晩年の彼は多岐にわたる活動をしていました。特に正岡子規との交流は深く、彼の没年とともに編著『子規言行録』を刊行しました。その後も様々な媒体で子規に関する回想を綴り続けました。金銭には非常に潔癖でしたが、囲碁に対する情熱は特に有名で、棋士たちを支援しました。さらに、創価教育学会の設立に関与し、幅広い分野での活躍が知られています。

最後の時期と影響

古島一雄は、1952年5月26日に亡くなりました。享年86。彼の墓所は谷中霊園にあり、その生涯は多くの人々に影響を与え続けています。また、彼の曾孫には作曲家の田中公平がいることでも知られています。彼の業績や人間性は、今なお多くの人々に尊懐されています。

もう一度検索