台北市政府捷運工程局

台北市政府捷運工程局（略称：台北市捷運局または北捷工程局）は、台北市政府が設置した地方行政機関であり、台北市内の地下鉄（捷運）建設を主な任務としています。日本の公営地下鉄における建設局に相当し、台北捷運の路線網のうち、台北市内の部分の建設を担当します。運営は台北捷運公司が行い、建設と運営が分離している点が特徴です。

台北捷運の建設においては、市内の区間を担当しますが、今後の建設・計画中の区間の多くは新北市域に及ぶため、新北市政府捷運工程局がインフラの計画・予算執行、施工監督を担っています。しかし、台北市政府捷運工程局は、捷運網の建設・運営ノウハウにおいて国内で最も蓄積があるため、中央政府が担当する新北市、桃園市、台中市などの路線計画策定や施工監督業務の一部を委託されています。

沿革

1987年2月23日に台北市政府の局として設立されました。2005年には桃園機場捷運の台北市内区間において、高架から地下化への変更を主張し、その差額を市が負担することで、三重駅以東台北車站までを本局が所管することになりました。2007年には、台北捷運松山線と桃園機場捷運の工事に伴い、北門駅予定地上にあった総督府鉄道部台北工場の史蹟を解体せずに約30メートル移動させるという歴史的な事業も行いました。2008年には台中捷運烏日文心北屯線の施工事業体として入札、監督業務を代行することで、交通部、台中市、台北市が合意しました。2017年には設立30周年を迎え、技術者育成のため、国立台湾科技大学など複数の大学と産官学連携の覚書を交わし、「捷運工程実務」科目を設置しました。2018年には市政府の組織再編により、4つの土木系工程処が第一区と第二区工程処に集約されました。

組織

組織は、局長、副局長、主任秘書、総工程司を首長とし、その下に業務部門と事務部門が置かれています。業務部門には、総合計画処、土木建築設計処、機電系統設計処、工務管理処、聯合開発処、品質保証処、技術開発処、そして工程処（第一区、第二区、機電系統）があります。事務部門には、資産及び財務管理室、路権室、公共関係室、秘書室、人事室、政風室、会計室などがあります。

台北市政府捷運工程局は、2つの土木工程処と電機系統工程処に分かれており、それぞれが担当する線区があります。

関連項目

関連する項目としては、捷運、台北市、台北捷運公司の他に、台湾の鉄道に関する以下の組織も挙げられます。

交通部鉄路改建工程局：台湾鉄路管理局路線の計画、設計、施工監督を所管。
交通部高速鉄路工程局：台湾高速鉄道の他、地方都市の都市鉄道計画も所管。
高雄市政府捷運工程局：高雄捷運を所管。
新北市政府捷運工程局：台北捷運の新北市域内を所管。
台中市捷運工程処：台中捷運の緑線以外を所管。
桃園市政府捷運工程局：桃園捷運の桃園機場捷運以外を所管。

出典

臺北市政府捷運工程局（繁体字中国語）（英語）
北区工程処 - ウェイバックマシン （繁体字中国語）
中區工程處 - ウェイバックマシン （繁体字中国語）
東區工程處 - ウェイバックマシン （繁体字中国語）
南區工程處 - ウェイバックマシン （繁体字中国語）
機電系統工程處 - ウェイバックマシン （繁体字中国語）

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