吉田五十八賞

吉田五十八賞について

吉田五十八賞（よしだいそやしょう）は、建築分野における優れた業績を称えるために設立された賞です。この賞は、吉田五十八の没後に「吉田五十八記念芸術振興財団」によって運営され、1976年から1993年までの間に計18回授与されました。本賞の目的は、建築作品や建築関連美術作品の中から、特に真に優れたものを選出し、広く一般に認知されることにあります。

歴代受賞作品と受賞者

各年ごとに受賞された作品や受賞者については、大変多様で非常に興味深いものがあります。以下に各年の受賞作品を示します。

1976年 第1回

• - 建築の部: 臨南寺本堂（大阪市東住吉区、深谷浩一）
• - 関連美術の部: 該当作なし
• - 特別賞: 吉野鉄之助、大場正一郎、神吉義郎（木工用具への業績）

1977年 第2回

• - 建築の部: 続久が原の家（清家清）
• - 関連美術の部: 新宿三井ビル モニュメント 滝等広場の造形（會田雄亮）

1978年 第3回

• - 建築の部: 東京YMCA野辺山高原センター（内井昭蔵）
• - 関連美術の部: 該当なし

1979年 第4回

• - 建築の部: 雑創の森学園（六角鬼丈）
• - 関連美術の部: 雑創の森学園「風見」「風車」（新宮晋）

1980年 第5回

• - 建築の部: 該当作なし
• - 関連美術の部: 該当作なし
• - 特別賞: 該当者なし

1981年 第6回

• - 建築の部: 三輪そうめん山本本社（狩野忠正）
• - 関連美術の部: 聖徳学園川並記念講堂・第一緞帳（多田美波）、第二緞帳（利根山光人）

1982年 第7回

• - 建築の部: 該当作なし
• - 関連美術の部: 該当作なし
• - 特別賞: 複数の職人（桂離宮の修理への貢献）

1983年 第8回

• - 建築の部: 該当なし
• - 関連美術の部: 「北追岬」等（流政之）

1984年 第9回

• - 建築の部: 土門拳記念館（谷口吉生）
• - 関連美術の部: 久留米市中央公園「石声庭」（豊福知徳）

1985年 第10回

• - 建築の部: 伊豆の長八美術館（石山修武）
• - 関連美術の部: 大正海上火災本社中庭彫刻「朱竜」（清水九兵衛）

1986年 第11回

• - 建築の部: ギャラリーを持つ家、雪囲いのある家（林雅子）
• - 関連美術の部: 該当作なし

1987年 第12回

• - 建築の部: 該当作なし
• - 関連美術の部: 該当作なし
• - 特別賞: 吉田義男

1988年 第13回

• - 建築の部: K邸（安藤忠雄）
• - 関連美術の部: 山口県庁舎内モニュメント「鷺舞の譜」（澄川喜一）
• - 特別賞: 岡村辰雄

1989年 第14回

• - 建築の部: 東京サレジオ学園ドンボスコ記念聖堂（阪田誠造、藤木隆男）
• - 関連美術の部: 東京サレジオ学園の一連の美術作品（坂本和正、横尾竜彦他）
• - 特別賞: 村上康助、関口幹子

1990年 第15回

• - 建築の部: 真鶴町立中川一政美術館（柳澤孝彦）
• - 関連美術の部: 該当作なし
• - 特別賞: 岡本茂男

1991年 第16回

• - 建築の部: 東京竹葉亭（出江寛）
• - 関連美術の部: 該当作なし
• - 特別賞: 山田脩二、吉田桂二

1992年 第17回

• - 建築の部: 好日居（齋藤裕）
• - 関連美術の部: 荒牧バラ公園内「伊丹市平和モニュメント」（井上武吉）
• - 特別賞: 磯村浩之亮

1993年 第18回

• - 建築の部: 水戸市立西部図書館（新居千秋）、海の博物館（内藤廣）
• - 関連美術の部: 該当なし
• - 特別賞: 中村好文

結論

吉田五十八賞は、日本の建築とそれに関連する美術作品のクオリティを広く評価し、後世にその名を刻む重要な機会を提供しています。この賞を受賞することは、受賞者にとって大変名誉なことであり、優れた作品が次々と誕生することが期待されています。

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