會田雄亮

會田雄亮（あいだ ゆうすけ）

プロフィール

會田雄亮は、1931年11月12日に東京都で生まれ、2015年10月28日に83歳で亡くなった日本の陶芸家です。単に陶芸作品を制作するだけでなく、造園と彫刻の要素を取り入れた環境デザイン造形作家としても活動し、その作品は多岐にわたります。また、東北芸術工科大学の名誉[[教授]]でもありました。

會田氏の作品は、環境と調和するデザインが特徴で、特に練り込み（練り上げ）という技法を用いた工芸作品で知られています。1979年には、ネッスル日本の「ネスカフェゴールドブレンド」のCMに「違いのわかる男」として出演し、広く一般にも知られるようになりました。

略歴

1931年: 東京都で誕生。
戦時中: 山形県へ疎開し、山形県立山形第二中学校（現：山形県立山形南高等学校）に在籍。
1956年: 東京都立江北高等学校を経て、千葉大学園芸学部旧造園学科を卒業（都市計画系研究室出身）。
1961年: 宮之原謙に師事した後、渡米しボストン美術館附属美術学校の講師に就任。また、Bennington Potters Co.でチーフデザイナーとして勤務。
1965年: 日本デザイナークラフトマン協会（現：日本クラフトデザイン協会）理事に就任。日本ニュークラフト展（現：日本クラフト展）の審査員も務める。
1968年: イタリアのファエンツァ国際陶芸コンペで金賞を受賞（キャセロール作品）。
1972年 - 1976年: 日本デザイナークラフトマン協会理事長。
1976年 - 1979年: 社団法人日本クラフトデザイン協会理事長。
1986年 - 1990年: 通産省デザイン奨励審議会委員。
1991年: 社団法人日本建築美術工芸協会理事。
1992年: 東北芸術工科大学芸術学部美術科教授に就任。
1993年: デザイン功労賞を受賞。
1998年 - 2002年: 東北芸術工科大学学長・理事に就任。
2002年: 東北芸術工科大学学長・理事を退任し、同大学名誉[[教授]]となる。
2006年: 愛知県立芸術大学客員[[教授]]に就任。
2015年: 敗血症のため死去。

主な環境造形作品

會田雄亮は、数多くの環境造形作品を制作しました。以下にその一部を紹介します。

1965年: 茨城県立県民文化センター 陶壁
1967年: 杉並区立杉並会館 ロビー陶壁
1968年: 殖産相互銀行本店 「陶による造形」
1970年: 大阪伊那製陶ビル（第5回サインデザイン賞 サイン建築部門金賞）
1971年: 京王プラザホテル エントランス、外壁、ホワイエ 陶壁、ラウンジ庭園『陶と水と庭』
1972年: 名古屋観光ホテル 陶による造形、陶壁、石庭（1973年度 日本インテリアデザイン協会賞）
1973年: 海運ビル 広場の造形 陶壁
1974年: 新宿三井ビルディング 55ひろば（現：55HIROBA）（第2回 吉田五十八賞）
1975年: オークラホテル新潟 外空間デザイン、茅ヶ崎の家
1977年: 新宿三井ビルディング モニュメント 滝等広場の造形
1978年: 大生相互銀行本店 広場の造形、海事センタービル
1979年: 興亜火災海上保険本社
1980年: 豊中ポケットパーク、クアハウス碁点、大阪工業大学図書館 ロビー 陶壁、日本銀行大阪支店 食堂の陶壁
1981年: 神戸ポートアイランド 市民広場 陶と水のモニュメント『RISING PIER』、第一勧業銀行本店『陶と水の流れ』、ホテルキャッスル山形 ロビー 陶壁
1982年: 山梨県民文化ホール 大・小ホール、山形県立山形南高等学校 ロビー・陶壁『立志九天』、エントランス『芳賀先生記念碑』、船橋市役所庁舎ロビー 陶壁『Composition '82』、陶壁『土岐の舞』、京王プラザホテル札幌 ロビー陶壁『北帰行』
1983年: 山形市役所庁舎 1階市民サロン陶壁『春一番』、2階市民ホール陶壁『雲の旅立ち』、豊中市立青年の家いぶき ロビー 陶壁、静岡ターミナルホテル 陶壁
1984年: 豊中市立アクア文化ホール 陶壁、忍野村役場
1985年: 山形済生病院
1986年: 小瀬スポーツ公園『モニュメントプラザ』、小国町役場庁舎ロビー 陶壁、静岡市役所庁舎ロビー 陶壁
1987年: 山形共立本社ビル、コミュニケーションホールTASロビー 陶壁
1988年: FANUC商品開発研究所 ロビー 陶壁、豊中老人ホーム 彫刻庭園
1989年: 豊中庄内文化ホール 陶壁、FANUC一位館ゲストルーム 陶壁、豊中市立ローズ文化ホール
1991年: FANUC曙館 モニュメント及び陶壁
1992年: FANUC北海道支社、信州高遠美術館 陶壁と歩道陶板、池袋ターミナルビル モニュメント
1993年: 江別市セラミックアートセンター ロビー 陶壁『火の如く明日を開け』
1994年: 北海道立文学館 ロビー 陶壁
1995年: 森鷗外記念館 陶の庭『回帰』、紀尾井町福田家ビル ロビー 陶壁
1997年: 千葉市稲毛図書館 一般開架室・陶壁、白鷹町立病院 ロビー 陶壁
1999年: 北海道立総合体育センター 陶と水の流れのモニュメント『モニュメントタワー』、千歳山ビル、JRさくらんぼ東根駅 陶壁、小国町立病院、小国町立福祉センター ロビー 陶壁、北海道立総合体育センター 『陶と水の流れのモニュメント』
2000年: 山形市霞城セントラル広場『虹の防人』
2002年: 科学技術振興団体 活用プラザ(現 科学技術振興機構 JSTイノベーションプラザ)［全国7カ所］
2003年: 東京女子医科大学病院 総合外来センター『心むすび 陶の庭』
2004年: 東通村立東通小学校 陶壁、科学技術振興事業団 研究成果活用プラザ
2005年: グルックハイム紀尾井町 陶壁、札幌市山口斎場 アートワーク、FANUCサーボモータ・スピンドルモータ工場陶壁
2006年: FANUC 陶壁『上限の月よ明日を開け』
2008年: 旭川赤十字病院モニュメント
2009年: FANUC CNC工場 陶壁『雲海に立つ』
2011年: FANUC 本館陶壁『宇宙に立つ』
2014年: 京王プラザホテル ラウンジ陶の庭『月に詩う』
2017年: JR大阪駅 高速バスターミナル前 暁の広場『暁に立つ』

注釈

會田雄亮の作品は、その場所の環境や歴史、文化を考慮して制作されており、それぞれの場所で独自の世界観を創り出しています。

外部リンク

* 會田雄亮 公式サイト

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