吹上町与倉

吹上町与倉（ふきあげちょうよくら）

吹上町与倉は、鹿児島県日置市に位置する地域です。旧薩摩国阿多郡に属し、その歴史は中世にまで遡ります。

地理

日置市の南部に位置し、伊作川の中流域から上流域にかけて広がっています。周辺地域としては、北に吹上町田尻や永吉、鹿児島市平田町、南に吹上町湯之浦、西に吹上町中原、東に鹿児島市春山町、中山町、下福元町が隣接しています。地域の中央部を伊作川が東西に流れ、それに沿って鹿児島県道22号谷山伊作線が通っています。また、鹿児島市との境界付近には鹿児島県道291号松元川辺線が南北に通っており、県道22号との交点付近は伊作峠として知られています。

歴史

与倉の地名は、鎌倉時代に「伊与倉名」として初めて記録に登場します。中世には、薩摩国伊作庄に属していました。伊作庄と日置北郷の間で領地を巡る争いがありましたが、最終的には地頭に領地が渡されました。その後、伊作庄が南北に分割される際、伊作川が境界となり、与倉も南北に分かれて統治されることとなりました。

江戸時代には、薩摩藩の阿多郡伊作郷に属していました。村高は時代によって変動し、「天保郷帳」では182石余り、「旧高旧領取調帳」では418石余りと記録されています。

明治時代に入り、1889年の町村制施行により、伊作村が成立し、与倉村は伊作村の大字「與倉」となりました。1922年には伊作村が町制施行し伊作町となり、1955年には伊作町と永吉村が合併して吹上町となり、同町の大字となりました。2005年には吹上町が日置郡の他の町と合併して日置市となり、大字名も「吹上町与倉」と改められました。

人口

2020年10月1日現在の人口は446人、世帯数は222世帯です。1995年以降の国勢調査による人口推移を見ると、少子高齢化の影響が見られます。

施設

公共施設

日置市藤元地区公民館

郵便局

与倉簡易郵便局

寺社

渡瀬神社

その他

西酒造本社

教育

かつては、1978年まで吹上町立藤元中学校、1985年まで吹上町立藤元小学校が存在していましたが、それぞれ吹上中学校、伊作小学校に統合され廃校となりました。1986年には、藤元中学校跡地に私立の池田学園池田中学校が開校しましたが、1996年に鹿児島市に移転し、現在与倉地区には学校は存在しません。

交通

道路

主要地方道：鹿児島県道22号谷山伊作線
一般県道：鹿児島県道291号松元川辺線

鉄道

地域内には鉄道は通っていません。かつては鹿児島交通枕崎線の伊作駅が最寄り駅でしたが、同線が廃止されたため、現在は鉄道駅は存在しません。

学区

市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなります。

参考文献

『日本歴史地名体系 47 鹿児島県の地名』平凡社、1998年
『角川日本地名大辞典 46 鹿児島県』角川書店、1983年

関連項目

* 吹上町 ([[鹿児島県)]]

もう一度検索