吾平駅

吾平駅 (あいらえき)とは

吾平駅は、かつて鹿児島県肝属郡吾平町麓（現在の鹿屋市吾平町麓）に位置していた、日本国有鉄道（国鉄）大隅線の駅です。大隅線の廃止に伴い、1987年3月14日にその歴史に幕を閉じました。

歴史

吾平駅は、1920年12月23日に、地元資本の大隅鉄道によって開業しました。当時は、鹿屋駅から高山駅へと延伸する路線の一部であり、軌間762mmの軽便鉄道でした。開業当初の駅名は「姶良駅」でしたが、後に現在の「吾平駅」へと改称されました。なお、開業当初の駅名である「姶良駅」は、後に日豊本線に別の駅として開業しています。

1935年6月1日、大隅鉄道は鉄道省に買収され、国有化されました。これにより、駅は国鉄古江線の一部となり、国鉄標準の1,067mm軌間への改軌工事が1938年10月10日に完了しました。その後、古江東線と古江西線が統合され、再び古江線となりました。

年表

1920年（大正9年）12月23日：大隅鉄道の姶良駅として開業（762 mm軌間）。
1935年（昭和10年）6月1日：鉄道省が大隅鉄道を買収し、古江線の駅となる。
1936年（昭和11年）10月23日：古江線が古江西線に改称される。
1938年（昭和13年）10月10日：1,067 mm軌間への改軌工事が完了し、古江線へ改称。
1943年（昭和18年）3月29日：起重機が新設される。
1948年（昭和23年）8月：貨物線が新設される。
1952年（昭和27年）1月1日：吾平駅に改称。
1956年（昭和31年）3月25日：駅舎が鉄筋コンクリート平屋建てに改築される。
1971年（昭和46年）2月1日：貨物営業が廃止される。
1972年（昭和47年）9月9日：志布志駅 - 国分駅間の全線開通に伴い、古江線が大隅線に改称される。
1984年（昭和59年）2月1日：荷物営業が廃止される。
1987年（昭和62年）3月14日：大隅線の全線廃止に伴い、廃駅となる。

駅構造

吾平駅は、島式ホーム1面2線と側線1本を有する、列車交換が可能な駅でした。駅員が配置された直営駅でした。

現在の状況

廃駅後、吾平駅の跡地は鉄道公園として整備され、かつて活躍したキハ20 452と車掌車ヨ8953が保存されています。また、隣接して吾平町鉄道資料館が設置され、大隅線の歴史を伝えていましたが、2015年9月30日に閉館しました。資料館の展示物は、鹿屋市鉄道記念館に移設され、2016年9月30日から一般公開されています。

旧吾平町鉄道資料館の建物は、鹿屋市地域包括支援センターとして改修され、2016年4月1日から運用されています。

隣の駅

日本国有鉄道

大隅線

論地駅 - 吾平駅 - 永野田駅

参考文献

吾平町『大隅線の歴史』 1995年

関連項目

日本の[[鉄道駅一覧]]
* 廃駅

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