和智元盛

和智元盛：戦国時代から江戸初期にかけての武将

和智元盛（わち もともり）は、戦国時代末期から江戸時代初期にかけての武将であり、毛利氏の家臣として活躍しました。父は備後国三谿郡吉舎の南天山城を拠点とした国人、和智元郷です。兄に和智広世、弟に和智元常、和智元辰がいます。

生涯

和智元盛は、備後国の国人である和智元郷の次男として生まれました。和智氏は毛利氏に従っていました。

文禄・慶長の役では、兄の広世が朝鮮半島へ渡海し戦死。広世には男子がいなかったため、元盛が嫡男となり、広世の正室と婚姻しました。

文禄2年（1593年）には、醍醐寺三宝院の末寺である常和寺に対し、「もりふ」の免許状を発給しています。

慶長の役にも従軍し、第一次蔚山城の戦いにおいて武功を挙げました。その功績により、豊臣秀吉の朱印状にその名が記されています。

慶長3年（1598年）から慶長5年（1600年）頃の「広島御時代分限帳」には、元盛の知行が4606石と記録されています。

慶長5年（1600年）の関ヶ原の戦いでは、宍戸元続の軍に属し、安濃津城の戦いに参加。元盛の部隊は首級を挙げる戦果をあげました。

関ヶ原の戦い後、毛利氏が防長2ヶ国へ転封されると、和智氏も備後国を離れ、周防国吉敷郡西岐波の領主となりました。

慶長10年（1605年）には、毛利氏への忠誠を誓う起請文に、福原広俊らに次いで署名しています。

没年は不明ですが、嫡男の和智元通が後を継ぎました。

系譜

父：和智元郷
母：内藤興盛の娘
正室：宮景盛の娘（兄・和智広世の未亡人）
長男：和智元通（?-1637）
* 長女：平川某室

和智元盛は、戦国時代から江戸時代初期にかけて、毛利氏に仕え、数々の戦で活躍した武将です。彼の生涯は、激動の時代を生き抜いた武士の姿を今に伝えています。

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