和歌所

和歌所（わかどころ）は、勅撰和歌集の編纂をはじめとする、和歌に関する様々な事業を行うために、必要に応じて宮中に設置された臨時の役所です。

和歌所の始まり

和歌所の実質的な始まりは、『古今和歌集』の撰進が命じられた時とされています。しかし、正式な役所として設置されたのは、村上天皇の天暦5年（951年）のことです。この時、天皇は御所の梨壺に和歌所を設け、『万葉集』の訓点事業や、次の勅撰和歌集となる『後撰和歌集』の撰進を行わせました。

この時の和歌所は、別当、開闔（かいこう）、寄人といった役職で構成されていました。

和歌所の再興

その後、和歌所は長い間途絶えていましたが、建仁元年（1201年）に後鳥羽院によって再興されました。後鳥羽院は、二条の御所に和歌所を設け、その後2年後には京極殿に移しました。この再興された和歌所では、新たな勅撰和歌集である『新古今和歌集』の編纂が行われました。

和歌所の役割

和歌所の主な役割は、勅撰和歌集の編纂でした。勅撰和歌集とは、天皇の命によって編纂される和歌集のことです。これらの和歌集は、当時の文化や文学を代表するものであり、和歌所の設置は、文化の発展に大きく貢献しました。

和歌所は、単に和歌を集めるだけでなく、その選定や校訂にも深く関わっていました。選ばれた和歌は、後世にまで伝えられ、日本の文学史における重要な位置を占めています。

和歌所の意義

和歌所は、日本の和歌文化を支える重要な役割を果たしました。特に、勅撰和歌集の編纂は、和歌の歴史を語る上で欠かせないものであり、和歌所の存在は、日本の文学史における大きな節目となりました。

和歌所は、臨時の役所でありましたが、その活動は日本の文化に大きな影響を与え、後世にもその功績が伝えられています。

関連項目

* 御歌所

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