四部叢刊

四部叢刊について

『四部叢刊』（しぶそうかん）は、中華民国時代に編纂された中国の漢籍叢書であり、善本（古典の優れた版）の写真印刷によって製作されています。1919年に商務印書館から出版され、その後も複数回の再版が行われてきました。この叢書は経・史・子・集を含む四つのジャンルにわたり、323種類の古典文献を収録しています。

編纂の背景

『四部叢刊』が編纂された背景には、古典文献の版の品質が非常に重要視されていたという認識があります。特に、中国の伝統的な学問において、经典文献の選定や印刷の質がその後の研究や教育に大きな影響を与えることから、著名な古本を厳選し、その形を残す必要がありました。

出版の進展

初版の出版後、1929年に再版が行われ、初版当時には不明だった優れた本に差し替えや欠落の補足がなされました。さらに、1930年から1937年にかけては、史部に属する正史を一つにまとめた『百衲本二十四史』も出版され、その中には宋や元時代の版も多数収録されています。

1934年には『四部叢刊続編』が75種類刊行され、その翌年から1936年までの間には『四部叢刊三編』として60種類の書籍が出版されました。これらの続編は、元の叢書の補完を目的としており、さらなる貴重な資料を提供しています。

合計された文献

『四部叢刊』に収められている文献は、中国古典文学や歴史学、哲学、政治学など広範な分野を網羅しており、当時の知識人や研究者にとって欠かせない資料となりました。特に、経書や史書は、明確な歴史観をもって理解するための基礎資料として重宝されています。この叢書は、後の研究や教育に大きく寄与したと共に、古典文献を次世代へと引き継ぐ役割も担っています。

書影と関連資料

『四部叢刊』には、その特異な印刷技術と書物の選定基準により、当時の優れた文献のいくつかが収められています。これにより、古代からの知識や文化を現代へと伝える重要な役割を果たしています。また、書影や関連資料は、研究者や愛好家にとって、これらの古典文献の価値をさらに理解する手助けとなっています。

この叢書は、現在でも多くの読者や研究者にとって貴重な情報源となり、その影響は時代を超えて色あせることはありません。

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