国島荘一とは？意味をやさしく解説 - サードペディア百科事典

国島荘一：早世した二枚目俳優の生涯

国島荘一（くにじまそういち、1902年3月11日 - 1932年 9月1日）は、日本の俳優で、國島莊一と表記されることもあります。本名は比佐良夫（ひさよしお）。旧芸名は國島昇（くにじまのぼる）でした。

生涯

福島県福島市に生まれた国島は、1914年に福島県福島中学校に入学するも中退。井上正夫一座に入り、本郷座で初舞台を踏みました。1922年に松竹蒲田撮影所に入社し、国島昇として映画デビュー。池田義信監督の『水藻の花』などに出演しました。

1924年には松竹下加茂撮影所へ移り、国島荘一と改名。清水宏監督の『村の牧場』などに出演後、再び松竹蒲田撮影所へ復帰しました。1927年には幹部に昇進しますが、病弱のため間もなく退社。五所平之助監督の『恥ずかしい夢』では田中絹代の相手役を務めました。

1930年、河合映画製作社に復帰し、主演俳優として活躍。1931年には東亜キネマを経て、再び松竹蒲田撮影所に再復帰しました。しかし、1932年公開の五所平之助監督映画『天国に結ぶ恋』が最後の出演作品となり、同年9月1日に31歳という若さで病没しました。

主な出演作品

国島荘一は、サイレント映画を中心に数多くの作品に出演しました。以下に主な出演作品をまとめます。

松竹蒲田撮影所（一）

- 『水藻の花』（1923年）
- 『実説国定忠治雁の群』（1923年）
- 『家なき女』（1923年）
- 『平和村』（1923年）
- 『感じの好い映画集《星》』（1924年）
- 『うなぎ』（1924年）
- 『水車小屋』（1924年）
- 『海潮音』（1924年）
- 『妹』（1924年）
- 『山男の恋』（1924年）

松竹下加茂撮影所

- 『千代竜』（1924年）
- 『白菊の歌』（1924年）
- 『恋に狂ふ刃』（1924年）
- 『村の牧場』（1924年）
- 『恩讐の刃』（1925年）
- 『篝火の夜』（1925年）
- 『或る兄弟』（1925年）
- 『桃色の棘』（1925年）
- 『激流の叫び』（1925年）

松竹蒲田撮影所（二）

- 『義人の刃』（1925年）
- 『支那街の夜第一篇』（1925年）
- 『支那街の夜第二篇』（1925年）
- 『支那街の夜第三篇』（1925年）
- 『コレラ征伐』（1925年）
- 『湖畔の悲哀』（1925年）
- 『愛妻の秘密』（1925年）
- 『土に輝く』（1926年）
- 『鈍急之進』（1926年）
- 『支那街の夜最終編』（1926年）
- 『修羅八荒第一編』（1926年）
- 『運動家』（1926年）
- 『真紅の情熱』（1926年）
- 『修羅八荒第二編』（1926年）
- 『修羅八荒第三編』（1926年）
- 『京子と倭文子』（1926年）
- 『お坊ちやん』（1926年）
- 『愛怨百面相』（1926年）
- 『新お初地蔵』（1926年）
- 『仇討同志』（1926年）
- 『修羅八荒終編』（1926年）
- 『お照とお雪』（1927年）
- 『九官鳥』（1927年）
- 『高田の馬場』（1927年）
- 『父帰る』（1927年）
- 『恥ずかしい夢』（1927年）
- 『からくり娘』（1927年）
- 『白虎隊』（1927年）
- 『殺陣時代』（1927年）
- 『秋草燈籠お露の巻』（1927年）
- 『秋草燈籠小萩の巻』（1927年）
- 『恋を拾った男』（1927年）
- 『濡衣』（1927年）
- 『出世の近道』（1927年）
- 『亭主操縦』（1928年）
- 『海に叫ぶ女』（1928年）
- 『永遠の心』（1928年）
- 『女房紛失』（1928年）
- 『昭和の女』（1928年）
- 『終列車の女』（1928年）
- 『3善人』（1929年）

河合映画製作社

- 『影の響』（1930年）
- 『愛火燃ゆ』（1930年）
- 『浅草丹次』（1930年）
- 『彼女はどうなる』（1930年）
- 『仇名草』（1930年）
- 『錦旗の下に』（1930年）
- 『学生時代失恋日記第一篇』（1930年）
- 『母の栄光』（1930年）
- 『学生時代海兵狂想曲』（1930年）
- 『激浪』（1930年）

東亜キネマ京都撮影所

- 『一度はすべての女に』（1930年）
- 『処女戦線』（1931年）
- 『別れの悲曲』（1931年）

松竹蒲田撮影所（三）

- 『深夜の溜息』（1931年）
- 『三太郎満州出征』（1932年）
- 『天国に結ぶ恋』（1932年）

国島荘一は、短い生涯の中で数多くの映画に出演し、日本の映画史に名を刻みました。彼の作品は、サイレント映画の魅力を今に伝える貴重な遺産です。

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