国際拠点港湾

国際拠点港湾

国際拠点港湾（こくさいきょてんこうわん）は、日本の港湾体系において重要な位置を占める港湾群です。港湾法に基づき、特に国際的な海上輸送ネットワークにおける拠点としての機能が求められる港湾として、政令によって指定されています。これらは、地域経済の活性化や、日本の産業活動、国民生活に必要な物資の安定供給、輸出入貿易の円滑化を支えるインフラとして極めて重要です。

歴史的経緯と位置づけ

かつて日本の主要港は「特定重要港湾」と呼ばれていましたが、国際競争力強化と物流構造の変化に対応するため、2011年4月1日に港湾法が改正されました。これにより、従来の特定重要港湾全23港は、より上位の「国際戦略港湾」（5港）と、それに次ぐ重要性を有するこの「国際拠点港湾」（18港）に再編・名称変更されました。

港湾は、国際戦略港湾、国際拠点港湾、重要港湾、地方港湾といった階層構造で分類されており、国際拠点港湾は国際戦略港湾の次に位置し、広範な国際物流ネットワークの要としての役割を担っています。

指定港湾（スーパー中枢港湾）との関係

国際戦略港湾および国際拠点港湾の中から、特に国際コンテナ輸送におけるハブ機能強化が必要とされる港湾は、「指定港湾」（通称「スーパー中枢港湾」）として別途指定され、重点的な機能強化が進められています。

国際拠点港湾の中では、名古屋港と四日市港が指定港湾に選ばれており、国際競争力の高いコンテナ港湾を目指した取り組みが行われています。

全国の一覧

国際拠点港湾として指定されているのは以下の18港です。

北海道地方

• - 苫小牧港（苫小牧港管理組合 / 1981年5月26日）
• - 室蘭港（室蘭市 / 1965年4月1日）

東北地方

• - 仙台塩釜港（宮城県 / 2001年4月1日）

関東地方

• - 千葉港（千葉県 / 1965年4月1日）

北陸地方

• - 新潟港（新潟県 / 1967年6月1日）
• - 伏木富山港（富山県 / 1986年6月17日）

中部地方

• - 清水港（静岡県 / 1952年2月1日）
• - 名古屋港（名古屋港管理組合 / 1951年9月22日）※指定港湾（スーパー中枢港湾）
• - 四日市港（四日市港管理組合 / 1952年2月1日）※指定港湾（スーパー中枢港湾）

近畿地方

• - 堺泉北港（大阪府 / 1962年7月1日）
• - 和歌山下津港（和歌山県 / 1965年4月1日）
• - 姫路港（兵庫県 / 1967年6月1日）

中国地方

• - 水島港（岡山県 / 2003年4月1日）
• - 広島港（広島県 / 1992年6月3日）
• - 徳山下松港（山口県 / 1965年4月1日）
• - 下関港（下関市 / 1951年9月22日）

九州地方

• - 北九州港（北九州市 / 1951年9月22日）
• - 博多港（福岡市 / 1990年7月20日）

これらの港湾は、日本の経済を支える重要な国際物流の結節点として機能しています。

関連項目

• - 日本の港湾一覧

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