土御門有脩

土御門有脩

土御門有脩（つちみかど ありなが）は、戦国時代から安土桃山時代にかけての公卿であり、陰陽師です。陰陽頭・土御門有春の子として生まれました。

経歴

官位は従三位・非参議、陰陽頭、刑部卿。堂上家（家格は半家・安倍氏嫡流）である土御門家の30代当主を務めました。

天文11年（1542年）には、戦乱で疲弊した京を離れ、所領の若狭国名田庄に退去。陰陽頭としての職務を放棄したため、同じく相模国の太守であった北条氏綱を頼っていた賀茂氏系の陰陽師、勘解由小路在富が陰陽頭の職務を代行するために京へ呼び戻されるという事態も起きました。

系譜

家族

父：土御門有春
母：不詳
妻：青春院
生母不明の子女：
男子：土御門久脩
女子：勧修寺晴豊室

末裔

土御門有脩を経て伝わってきた安倍晴明の男系血脈は、宇多源氏綾小路家の子で倉橋家（有脩の息子である久脩の末裔・安倍氏庶流）の養子となった倉橋有儀（1738年 - 1784年）と、その息子で土御門家の養子となった土御門泰栄（1758年 - 1806年）の代で断絶しました。

しかし、有脩の娘が勧修寺晴豊の妻となり子をもうけたため、勧修寺家とその血脈を汲む堂上公家や華族の子孫が現存しています。現在の土御門家・倉橋家の当主はいずれも、4回も女系を経た遠縁ではありますが、土御門有脩の血脈を受け継いでいます。

さらに、仁孝天皇以降の歴代天皇もこの系譜に連なっています。

土御門有脩の血筋は、直接的な男系としては途絶えたものの、女系を通じて皇室や公家社会に広がり、現在にもその影響を残していると言えるでしょう。陰陽師としての業績だけでなく、その血脈の広がりもまた、土御門有脩という人物を語る上で重要な要素となっています。

参考文献

ネケト. “Reichsarchiv ～世界帝王事典～”. http://reki.hatenablog.com/entry/2014/10/14/013308 (参照 2019年10月4日)
“歴史ディレクトリ”. http://www.harimaya.com/sengoku/html/tutido_a.html (参照 2019年10月7日)

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