土浦市立土浦小学校

土浦市立土浦小学校は、茨城県土浦市大手町に所在する公立小学校です。地元では親しみを込めて「土小」（どしょう）と称されることがあります。

概要

本校は、明治6年（1873年）2月にその歴史を開始しました。以来、地域とともに歩み続け、令和4年（2022年）には開校150周年という大きな節目を迎えました。

学校の所在地は、土浦市の中心市街地にあたります。現在の校地は、江戸時代には土浦藩に仕えた上級武士たちの屋敷が立ち並んでいた場所と伝えられています。学校のすぐ近くには、土浦城跡を整備した亀城公園や市立博物館があり、これらの施設は児童の学習活動、特に図画工作や総合的な学習の時間において、貴重な学びの場として頻繁に活用されています。

学校規模については、平成26年（2014年）5月1日時点のデータでは、25の学級で合計673名の児童が学んでいました。高学年になると、4年生からはクラブ活動に、5年生からは委員会活動に参加することが推奨され、様々な学校活動に主体的に関わる機会が設けられています。土浦小学校の児童たちは、古くから地域の人々に「たまきの子」という愛称で呼ばれ、親しまれてきました。

校章と校歌

学校の象徴である校章は「たまき」と名付けられており、一輪の環を金色で描いたデザインです。この校章は明治35年（1902年）1月に制定されましたが、制定当初は赤色の一輪の環でした。「たまき」という名称には、環や輪という意味合いが込められており、「子どもたちがいつでも、どこでも、誰とでも仲良くできる人に育ってほしい」という、学校が児童に寄せる大きな願いが表現されています。

校歌は、昭和10年（1935年）に制定されました。当時の校長であった赤塚庄三郎氏の時代に、訓導の古森軍治氏が著名な詩人である野口雨情氏に作詞を依頼しました。野口雨情氏は、作詞の依頼を受けると、まず古森氏の案内で土浦の町を巡り、その後さらに二日間にわたり一人で町を歩き、土浦の風土や人々の暮らしに触れて校歌の詞を練り上げたと伝えられています。完成した校歌には、土浦城（亀城）や桜川といった学区内の名所が織り込まれており、さらに校章「たまき」に込められた教育方針が巧みに表現されていました。その優れた出来栄えに、当時の学校関係者は大変満足したと言われています。現在、学校の玄関前には、昭和51年（1976年）の卒業生が寄贈した校歌の歌碑が設置されており、訪れる人々に校歌の歌詞を伝えています。

施設と教育体制

校舎の内部には、その長さが100メートルを超える長い廊下があり、学校の特色の一つとなっています。校舎については、平成26年（2014年）1月15日に改築工事が完了し、新しい校舎が使用開始されました。新校舎は鉄筋コンクリート構造の3階建てで、延床面積は8,095平方メートルに及びます。この改築事業の設計は横須賀満夫建築設計事務所が担当し、施工は株木・山本特定建設工事共同企業体によって行われました。

平成30年度（2018年）4月からは、土浦市立土浦第一中学校区の小学校として、小中一貫教育を開始しました。これにより、入学式は「前期課程入学式」、卒業式は「前期課程卒業式」と名称が変更されています。

通学区域など

市立中学校へ進学する児童は、原則として全員が土浦市立土浦第一中学校に進学することになります。

特記事項としては、過去にいくつかの出来事がありました。昭和13年（1938年）6月29日の集中豪雨により土浦市街が広範囲にわたり冠水した際には、土浦小学校が地域の避難所として開設され、多くの人々を受け入れました。また、平成19年（2007年）11月には、児童や教職員の間で嘔吐や腹痛を伴う集団的な体調不良が発生し、合計100名以上が欠席しました。この原因はノロウイルスが疑われ、当時の朝日新聞でも報じられています。学校の運動会は、例年5月に開催されています。

近年の状況として、入学してくる児童の数が緩やかに減少傾向にあることが挙げられます。学区内の虫掛地区に居住する児童は、土浦第一中学校前までバスを利用して通学していますが、運動会など休日に学校で行われるイベントに参加する際には、バス以外の交通手段を利用することが一般的です。

周辺環境と地域の連携

学校の近隣には亀城公園や市立博物館があり、これらは学校の教育活動に深く関わっています。これらの施設を利用することで、児童は地域の歴史や文化に触れ、学習内容をより深める機会を得ています。

沿革の一部

学校の歴史の中で、周辺校との統合も経験しています。例えば、土浦市立宍塚小学校は、平成26年（2014年）4月に本校と統合されました。

また、土浦小学校の附属施設として、土浦市立土浦幼稚園が開園しました。

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