坂口智康 (調教師)

坂口智康調教師：父から受け継いだ血統と情熱

坂口智康（さかぐちともやす）調教師は、1981年2月6日、滋賀県生まれ。日本中央競馬会（JRA）栗東トレーニングセンターに所属する、将来を嘱望される若手調教師の一人です。

彼の父は、元JRA調教師の坂口正則氏。幼い頃から競馬に囲まれた環境で育ち、自然と調教師を志すようになりました。2007年、JRA競馬学校を卒業すると、父の下で厩務員としてキャリアをスタート。その後、調教助手として経験を積み重ね、2017年には念願の調教師試験に合格を果たします。合格のコメントでは、目標とする調教師として父・正則氏の名を挙げ、その真面目さと仕事への情熱に感銘を受けたことを語っています。

2019年3月1日、定年退職を迎えた父から厩舎を継承。自身の厩舎を開業しました。そして、同年3月17日、エイシンクリックでJRA初勝利を挙げます。初勝利までの道のりは長く、11戦目での勝利でしたが、その喜びはひとしおだったことでしょう。さらに、同年5月1日には、令和初のダートグレード競走であるかきつばた記念を、父から引き継いだゴールドクイーンで制覇。中央・地方競馬を通じて初の重賞制覇という快挙を成し遂げました。

その後も、2022年3月13日には、阪神スプリングジャンプでエイシンクリックが勝利し、人馬共にJRA重賞初制覇を飾るなど、着実に実績を重ねています。そして2024年2月4日、きさらぎ賞でビザンチンドリームがデビュー2連勝で重賞初制覇を達成。これは坂口調教師にとってもJRA平地重賞初制覇となり、鞍上のピーヒュレク騎手もJRA重賞初制覇を飾るなど、喜びもひとしおでした。

坂口調教師の目標は、国内外を問わずG1レース制覇。そのためには、それぞれの馬の能力を最大限に引き出すことが不可欠だと考えています。日々のトレーニングはもちろん、馬の個性や特徴を理解し、最適な育成プランを立てることに尽力しています。その姿勢は、父譲りの真面目さと、持ち前の情熱から生まれるものと言えるでしょう。

主な管理馬としては、ゴールドクイーン（2019年かきつばた記念）、エイシンクリック（2022年阪神スプリングジャンプ）、ビザンチンドリーム（2024年きさらぎ賞）などが挙げられます。これらの馬との出会いと勝利は、調教師としての彼の成長を物語るものと言えるでしょう。

坂口智康調教師の今後の活躍から目が離せません。彼の厩舎からは、今後、数々の名馬が誕生し、競馬界をさらに盛り上げてくれると期待されています。G1制覇という目標達成に向け、そして、競馬界に新たな歴史を刻むため、彼は今日も馬たちと共に汗を流していることでしょう。

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