坂口正則

坂口正則元調教師の軌跡

坂口正則氏は、日本中央競馬会栗東トレーニングセンターに所属していた元調教師です。1948年生まれ。騎手、調教師として長く競馬界に貢献し、2019年に定年を迎えました。

華麗なる騎手時代から調教師への転身

坂口氏は1967年、坂口正二氏（伯父）の厩舎で騎手見習いを開始。7年後の1974年に騎手としてデビューしました。1981年には騎手免許を更新せず、調教助手に転身。その後、1983年に調教師免許を取得し、調教師としての道を歩み始めます。1985年には自身の厩舎を開業。同年7月、初出走を果たし、同月の28日には初勝利を飾りました。

エイシンサニーとの黄金時代

坂口調教師のキャリアにおいて、外せないのがエイシンサニーとの出会いでしょう。1990年、6番人気と低評価だったエイシンサニーで報知杯4歳牝馬特別を制し、重賞初勝利を挙げます。続く桜花賞では4着と健闘。そしてオークスでは、桜花賞馬アグネスフローラを破り、見事G1初制覇を成し遂げました。エイシンサニーの活躍は、坂口調教師の代表的な成功例となりました。

坂口調教師は、エイシン冠名の平井豊光氏所有馬を数多く預託しており、特に相性が良かったことが知られています。15勝もの重賞勝利のうち、11勝がエイシン冠名馬によるものだったのです。

多数の優秀な騎手、障害騎手との連携

騎手に関しては、四位洋文氏や上村洋行氏を多く起用。障害競走においては西谷誠氏を主戦騎手として信頼を置いていました。それぞれの騎手の特性を理解し、馬との最適な組み合わせを追求することで、数々の勝利を掴みました。

厩舎の門出から引退まで

1985年の厩舎開業から2019年の引退まで、長きに渡り多くの優秀な人材を育成しました。調教助手として佐々木晶三氏、騎手として畑端省吾氏、黒岩悠氏、南井大志氏などが所属し、坂口厩舎は競馬界に貢献する人材を輩出する場となりました。

名馬たちとの記憶

坂口厩舎には、数々の名馬が所属していました。エイシンサニー以外にも、エイシンテネシー、エイシンサンサン、エイシンイットオー、エイシンバーリン、エイシンキャメロンなど、多くのエイシン冠名馬が活躍。他にもレガシーロック、マルターズヒート、スーパージーン、エイシンニーザン、エリモマキシム、ブラウンワイルド、エーシンブラン、エーシンジーライン、デンコウオクトパス、エイシンヒカリ、ゴールドクイーンなど、数々の重賞勝ち馬を送り出しました。これらの馬たちは、坂口調教師の卓越した調教技術と、馬への深い愛情によって生み出された輝かしい成果と言えるでしょう。

競馬界への多大な貢献

長年にわたり騎手、調教師として活躍した坂口正則氏は、数々の名馬を育て上げ、多くの勝利をもたらしました。その功績は、競馬界に多大な貢献を果たしたと言えるでしょう。彼の指導の下で育った騎手や調教助手たちも、それぞれの場所で活躍を続け、坂口氏の存在は、日本の競馬界に大きな影響を与え続けています。

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