塚本勝嘉

塚本勝嘉：激動の時代に生きた軍人

塚本勝嘉（1847-1912）は、明治から大正にかけて活躍した日本陸軍の軍人です。最終階級は陸軍中将に上り詰め、男爵の爵位も授与されました。岐阜県大垣藩に生まれた彼は、藩士の養子となり、武士としての道を歩み始めます。

華々しい軍歴：戊辰戦争から日露戦争まで

若き日の塚本は、大垣藩小隊長として戊辰戦争に従軍。その後、陸軍少尉に任官し、台湾出兵や西南戦争にも参加しました。日[[清戦争]]では、歩兵第6連隊長として平壌や海城の戦いで活躍。その手腕は高く評価され、陸軍大学校長や師団参謀長などの要職を歴任します。

日露戦争では、歩兵第21旅団長として金州や南山の戦いに参戦。激戦の中でその勇猛果敢な指揮は、幾多の勝利に繋がりました。1904年には陸軍中将に昇進。遼陽会戦で負傷した小川又次中将の後任として第4師団長に就任し、奉天会戦を戦い抜きました。その後、第9師団長を務め、陸軍におけるその地位は不動のものとなりました。1908年には休職、翌年には後備役となりますが、その功績は後世に語り継がれるものとなりました。

数々の栄典と勲章

数々の戦場で活躍した塚本は、その功績から多くの栄典と勲章を授与されました。正三位、従二位といった位階に叙せられたほか、旭日大綬章、功二級金鵄勲章など、数多くの勲章が彼の功績を物語っています。1907年には男爵に叙爵され、華族の仲間入りを果たしました。さらに、オランダや清国からも勲章を授与され、国際的にもその名が知られるようになりました。

晩年とその後

1912年、65歳で生涯を閉じました。彼の死は、陸軍のみならず、日本社会全体に大きな衝撃を与えました。戊辰戦争から日露戦争まで、激動の時代を駆け抜けた塚本勝嘉。その生涯は、日本の近代化を支えた軍人の生き様を象徴するものです。その功績は、日本の歴史に深く刻まれています。

家族と親族

塚本勝嘉には養嗣子である塚本浩次がいました。塚本浩次は陸軍法務官として、父に劣らず国家に貢献しました。

参考文献

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年
* 外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年

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