大倉山駅 (神奈川県)

大倉山駅

大倉山駅（おおくらやまえき）は、神奈川県横浜市港北区大倉山一丁目に位置する、東急電鉄東横線の駅です。駅番号はTY15で、各駅停車のみが停車します。

歴史

大倉山駅は、その歴史の中でいくつかの重要な転換期を経ています。

1926年（大正15年）2月14日 - 太尾駅として開業。
1932年（昭和7年）3月31日 - 大倉山駅に改称。
1936年（昭和11年）6月 - 構内踏切が廃止され、地下道が設置。
1974年（昭和49年）6月1日 - 自動改札機が設置。
1984年（昭和59年） - ホームが直線化。
2018年（平成30年） - 駅舎の外壁などがリニューアル。

神奈川東部方面線計画と大倉山駅

かつて、東急と相模鉄道（相鉄）を結ぶ連絡線計画が存在し、大倉山駅もその一部として検討されていました。この計画では、当駅から新横浜駅を経由し、相鉄線へと直通運転する構想がありました。しかし、バブル崩壊などの影響により計画は一時頓挫しました。

その後、2006年に計画が再浮上した際、新線建設区間は西谷駅 - 新横浜駅 - 日吉駅に変更され、大倉山駅は新線のルートから外れることとなりました。東急新横浜線は、新横浜駅から当駅の直下を通過していますが、駅は設置されていません。これは、大倉山駅周辺の地盤が軟弱であり、駅建設が困難であるという理由が説明されています。

また、2000年には東横線多摩川園駅（当時）から当駅間の複々線化も計画されていましたが、神奈川東部方面線の接続駅が日吉駅に変更されたため、この計画も未着手となっています。

駅名の由来

駅名の「大倉山」は、実業家である大倉邦彦が設立した「大倉精神文化研究所」に由来します。研究所の敷地は後に横浜市に売却され、現在は横浜市大倉山記念館として利用されています。駅の開業当初は、所在地名にちなんで「太尾」駅と名付けられていましたが、梅園（現在の市営大倉山公園）の観光開発と大倉精神文化研究所の建設を機に、駅名が改称されました。なお、駅所在地の地名は、2007年から2009年にかけて住居表示が実施され、「大倉山」という新しい町名に変わり、旧町名の「太尾町」は消滅しました。

駅構造

大倉山駅は、相対式ホーム2面2線を有する高架駅です。傾斜地に立地しているため、渋谷方面は地上と同じ高さになっています。改札口はホーム下にあり、1階には改札内と改札外にトイレが設置されています。2005年には改札内にオストメイト対応のトイレが設置され、バリアフリー対応も進んでいます。また、現在ではエスカレーターやホームドアも設置されており、駅の利便性が向上しています。

利用状況

2023年度の1日平均乗降人員は48,587人であり、東横線の各駅停車のみが停車する駅の中では最も多い乗降人員を誇ります。これは、駅周辺の住宅地や商業施設、公共施設の利用者が多いことを示しています。

駅周辺

大倉山駅周辺には、様々な施設が充実しています。

横浜市港北区役所
横浜市港北消防署
港北公会堂
大倉山公園（梅林）、園内には横浜市大倉山記念館があります。
大曽根第三公園
横浜大倉山郵便局、横浜太尾南郵便局
横浜銀行大倉山支店、川崎信用金庫大倉山支店、横浜信用金庫大倉山支店
横浜市立大綱小学校、横浜市立大綱中学校
東横線大倉山商店街（エルム通、レモンロード、オリーブ通、つつみ通）
マルエツ大倉山店、ヨークマート大倉山店、ライフ大倉山店

バス路線も充実しており、横浜市営バスが運行しています。特に新横浜駅方面へは複数の系統が運行しており、アクセスも便利です。

隣の駅

東急電鉄東横線

■各駅停車: 綱島駅 (TY14) - 大倉山駅 (TY15) - 菊名駅 (TY16)

脚注

出典：東急電鉄の1日平均利用客数、東急電鉄の統計データ、神奈川県県勢要覧

参考文献

宮田道一『東急の駅 今昔・昭和の面影』JTBパブリッシング、2008年9月1日。ISBN 9784533071669。

関連項目

日本の鉄道駅一覧
大倉山駅 (兵庫県) - 神戸市営地下鉄西神・山手線にある同名駅

外部リンク

大倉山駅（各駅情報） - 東急電鉄

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