大善寺 (京都市)

大善寺（だいぜんじ）

大善寺は、京都市伏見区にある浄土宗の寺院です。法雲山と号し、本尊は阿弥陀如来です。一般には「六地蔵」の名で知られています。

歴史

大善寺は、慶雲2年（705年）に定恵によって創建されたと伝えられています。当初は天台宗の寺院でしたが、平安時代前期に円珍によって改宗されたとされています。

仁寿2年（852年）、小野篁が冥途から蘇生した際、地蔵菩薩を拝したことから、一本の桜の木から6体の地蔵菩薩像が制作されました。これらは大善寺に安置されましたが、保元年間（1156年 - 1159年）に後白河天皇の勅命により、平清盛が西光法師に命じて、6体のうち5体を都に通じる主要街道の入口に分けて祀ったため、大善寺には1体のみが残されました。これが、現在に伝わる「六地蔵巡り」の起源とされています。

大善寺は、もともと6体の地蔵菩薩像がまとめて祀られていたことから、「六地蔵」という別称で呼ばれるようになりました。

永禄年間（1558年 - 1570年）には浄土宗に改宗し、現在に至ります。

大善寺周辺は、かつて六地蔵村西町と呼ばれていましたが、1889年（明治22年）の町村制施行により、寺のある山科川以西は紀伊郡堀内村大字六地蔵となりました。1931年（昭和6年）に京都市に編入された際、六地蔵の名は消滅しましたが、山科川以東は宇治郡宇治村の一部となり、現在の京都府宇治市六地蔵の地名の由来となっています。

境内

大善寺の境内には、以下のような建物があります。

本堂：宝永年間（1704年 - 1711年）に、山科の勧修寺の宸殿を移築したものです。
庫裏：僧侶の生活空間です。
庭園：四季折々の景色が楽しめる庭園です。
観音堂：観音菩薩を祀るお堂です。
六地蔵堂（六角堂）：六地蔵菩薩を祀るお堂です。
鐘楼：徳川秀忠の娘で後水尾天皇の中宮である東福門院が、子（後の明正天皇）の安産祈願成就の礼として寛文5年（1665年）に寄進したものです。天井には極彩色の天井画が描かれています。
東門：東側に位置する門です。
山門：寺の正面に位置する門です。

文化財

大善寺には、以下の文化財があります。

重要文化財
木造地蔵菩薩立像：平安時代に作られたもので、六地蔵のうちの一つです。

札所

大善寺は、以下の札所となっています。

京都十三仏霊場：5番札所

前後の札所
4番 相国寺塔頭大光明寺
6番 泉涌寺
京都六地蔵：その一つ

所在地

京都府京都市伏見区桃山町西町24

アクセス

JR奈良線 六地蔵駅より徒歩約12分
京都市営地下鉄東西線 六地蔵駅より徒歩約10分
京阪電鉄宇治線 六地蔵駅より徒歩約10分

脚注

注釈

特になし

出典

特になし

外部リンク

京都市観光文化情報システム
京都十三佛霊場 公式ホームページ

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