大屯国立公園

大屯国立公園は、1937年に日本統治下の台湾北部に設置された国立公園です。現在の陽明山国家公園および北海岸及観音山国家風景区に相当する地域を包括していました。

公園区域は、大屯山と淡水河を隔てて西南に位置する観音山（新北市）を含む総面積8265haで、日本の国立公園の中で最も小規模でした。この地域は、草山温泉や北投温泉といった温泉地、竹子湖には竹子山荘や蓬莱米原種田事務所、大屯山には高山気象観測所が存在し、豊かな自然と多様な施設が特徴でした。また、山麓を流れる淡水河や西と北に接する海洋が織りなす景観は、訪れる人々を魅了しました。

公園へのアクセスも良好で、中心部から台北までは自動車で1時間強と、比較的容易に訪れることができました。公園内には道路が整備されており、全線開通すれば地域全体を巡ることが可能になると期待されていました。

歴史

1937年：大屯山と観音山一帯が日本の国立公園に指定。
1945年：日本の敗戦により台湾が中華民国統治下に入り、「大屯国立公園」は廃止。
1985年：大屯山一帯が台湾の国家公園（日本の国立公園に相当）として再指定。
2002年：観音山一帯が台湾の国家風景区（日本の国定公園に相当）に指定。

関連区域（1937年当時）

台北州
七星郡：士林街、北投庄
淡水郡：淡水街、三芝庄、八里庄
新莊郡：五股庄

関連項目

次高タロコ国立公園
新高阿里山国立公園
台北市
新北市

外部リンク

陽明山国家公園
北海岸及観音山国家風景區

大屯国立公園は、その短い歴史の中で、台湾の自然と文化を保護する重要な役割を果たしました。現在では、陽明山国家公園と北海岸及観音山国家風景区として、その遺産が受け継がれています。これらの地域は、豊かな自然と温泉、美しい景観が楽しめる観光スポットとして、多くの人々に親しまれています。

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