次高タロコ国立公園

次高タロコ国立公園

次高タロコ国立公園（つぎたかタロコこくりつこうえん）は、1937年に日本統治下の台湾に設置された国立公園です。この公園は、現在の太魯閣国家公園と雪覇国家公園の区域を含む広大なエリアを対象としていました。

歴史

次高タロコ国立公園は、日本が台湾を統治していた時代に、その豊かな自然を保護するために設けられました。以下にその歴史をまとめます。

1937年: 次高山（現在の雪山）とタロコ峡谷を含む一帯が、日本の国立公園として指定されました。この地域は、その壮大な景観と多様な生態系から、保護の必要性が高く認識されていました。
1945年: 第二次世界大戦終結により日本が敗戦。台湾は中華民国の統治下に入り、次高タロコ国立公園は解体されました。同時に、次高山は「雪山」と改称されました。
1986年: タロコ峡谷一帯が、台湾の国家公園として再び指定されました。これにより、この地域の自然保護が再開されることとなりました。
1992年: 雪山一帯も台湾の国家公園に指定されました。これにより、旧次高タロコ国立公園の大部分が、現在の台湾の国家公園として保護される体制が整いました。

関連区域

次高タロコ国立公園は、指定当時、以下の行政区域にまたがっていました（1937年時点）。

台北州
羅東郡：蕃地（当時の行政区分で、原住民が居住する地域を指す）
新竹州
竹東郡：蕃地
大湖郡：蕃地
台中州
東勢郡:蕃地
能高郡:蕃地
花蓮港庁
花蓮郡：花蓮港街、吉野庄、蕃地

これらの地域は、山岳地帯や峡谷が多く、豊かな自然が残されていました。公園区域には、多様な動植物が生息しており、その保護が重要な課題でした。

次高タロコ国立公園の意義

次高タロコ国立公園は、日本統治時代の台湾において、自然保護の先駆けとなる存在でした。この公園の設立は、台湾の自然を国際的に認知させるとともに、後の台湾における自然保護運動の基礎を築きました。

現在、この地域は太魯閣国家公園と雪覇国家公園として、台湾の重要な自然保護区となっています。この2つの公園は、次高タロコ国立公園の歴史を受け継ぎ、台湾の自然遺産を未来へと繋ぐ役割を果たしています。

関連項目

大屯国立公園
新高阿里山国立公園

外部リンク

太魯閣国家公園
雪覇国家公園

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