大東文化大学ベアーズ

大東文化大学体育会に所属する男子バスケットボールチームは、「ベアーズ」の愛称で親しまれ、関東大学バスケットボール連盟に加盟しています。活動の拠点は、埼玉県東松山市にあるキャンパス内のアリーナです。チームの歴史は1968年の創部に始まり、半世紀を超える伝統を有しています。

チームが全国的な注目を集め始めたのは2000年代に入ってからです。2002年には、国内最高峰の大会である全日本総合バスケットボール選手権大会（オールジャパン）に初めて出場しました。翌2003年には、大学日本一を決める全日本大学バスケットボール選手権大会（インカレ）で決勝の舞台まで駆け上がりますが、惜しくも準優勝となりました。さらに、この年のオールジャパンでもベスト16に進出するなど、大学バスケットボール界における強豪としての地位を確立しつつありました。

しかし、順風満帆とはいかず、2005年シーズンには厳しい試練に直面します。リーグ戦でまさかの全敗を喫し、早稲田大学との入れ替え戦にも敗れ、2部リーグへの降格を余儀なくされました。この低迷期から脱却するため、チームは立て直しを図ります。

その努力が実を結び、2007年には劇的な復活を遂げます。2部リーグで優勝を果たし、慶應義塾大学との白熱した入れ替え戦を2勝1敗で制し、わずか2シーズンで再び1部リーグへの復帰を果たしました。勢いに乗ったチームは、同年の関東大学バスケットボール選手権大会（関東インカレ）でチーム史上初となる優勝を達成し、全日本学生選手権でも3位入賞を果たすなど、「復活」を印象付けるシーズンとなりました。

再び1部リーグでの定着を目指しますが、2008年には再び2部リーグへ降格します。それでもチームは屈することなく、2010年には再び2部リーグで優勝し、法政大学との入れ替え戦に勝利して、三度1部リーグの舞台に戻ってきました。その後は1部リーグに定着し、2011年には4位、2012年には5位と、上位の一角を占める存在となりました。

そして、チームの歴史における最大の栄光が2017年に訪れます。第69回全日本大学バスケットボール選手権大会において、2003年以来となる14年ぶりの決勝進出を果たしました。決勝戦では、長年のライバルである筑波大学と対戦し、87対68のスコアで勝利を収め、悲願のインカレ初優勝を達成しました。これは、チームの長い歴史の中でも特に輝かしい偉業として刻まれています。

大東文化大学ベアーズは、これらの歴史の中で、以下のような主要なタイトルを獲得しています。

主な成績

全日本大学バスケットボール選手権大会 (インカレ)
優勝：1回 (2017年)
準優勝：1回 (2003年)
関東大学バスケットボール選手権大会 (関東インカレ)
優勝：1回 (2007年)
全日本大学バスケットボール新人戦
優勝：1回 (2022年)

また、大東文化大学からは数多くの優れた選手が輩出されており、彼らの多くが国内のプロバスケットボールリーグなどで活躍しています。以下にその一部を挙げます。

主な卒業生（敬称略・卒業年順）

宋燕忻 - 元東芝
寺内正徳 - 新日本製鉄スパーレッツ（1982年卒）
宅見雅幸 - 元新潟アルビレックスBB（2003年卒）
岩佐潤 - ABA・静岡ジムラッツ（2003年卒）
吉村隆宏 - 元富山グラウジーズ（2003年卒）
陳海沫 - 三遠ネオフェニックス（2003年卒）
勝又穣次 - 東芝ブレイブサンダース（2004年卒）
宮永雄太 - 元富山グラウジーズ（2004年卒）
西塔佳郎 - 元パナソニックトライアンズ（2005年卒）
金城茂之 - 琉球ゴールデンキングス（2007年卒）
阿部友和 - ライジングゼファーフクオカ（2008年卒）
竹野明倫 - 元西宮ストークス（2008年卒）
高橋昌史 - 元富山グラウジーズ（2008年卒）
鈴木豊 - 金沢武士団（2009年卒）
石井秀生 - 三遠ネオフェニックス（2010年卒）
山本エドワード - 香川ファイブアローズ（2010年卒）
遠藤祐亮 - 宇都宮ブレックス（2012年卒）
岸本隆一 - 琉球ゴールデンキングス（2013年卒）
和田保彦 - 信州ブレイブウォリアーズ（2013年卒）
兒玉貴通 - 鹿児島レブナイズ（2015年卒）
葛原大智 - 佐賀バルーナーズ（2018年卒）
* 高島紳司 - 宇都宮ブレックス（2023年卒）

大東文化大学ベアーズは、栄光と挫折を経験しながらも、常に大学バスケットボール界のトップレベルを目指し、多くの才能を育成・輩出し続けています。その歴史は、今後も新たな記録によって彩られていくことでしょう。

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