大江広時

大江広時

大江広時（おおえ の ひろとき）は、鎌倉時代前期に活躍した武将であり、鎌倉幕府の御家人でした。彼は、鎌倉幕府政所初代別当である大江広元の孫にあたり、父は大江親広、母は平時家の娘、妻は北条実泰の娘という家系に生まれています。

生涯

父である大江親広が承久の乱で敗れたものの、祖父である大江広元が健在であったこと、そして兄である大江佐房が乱で戦功を挙げたことから、広時は幕府に出仕することになりました。『吾妻鏡』における彼の初出は嘉禎4年（1238年）で、少輔木工助として将軍に随行して上京したことが記されています。延応元年（1239年）7月には、兄である佐房と共に久遠寿量院持仏堂で信濃法印に布施を渡しています。同年8月の祈祷においても布施を渡す役を務めており、「諸大夫」とあることから、この時点で従五位の位階にあったことがわかります。

親広の没後、次兄である大江高元が寒河江荘を受け継ぎますが、建長6年（1254年）に30歳（または38歳とも）で早世してしまいます。そのため、高元の室である藤原親実の娘が一時的に相続した後、広時が相続することになりました。しかし、相続の際、寒河江荘の北方（北寒河江荘）は闕所となり、北条氏の所領となってしまいます。広時は寒河江荘に目代を送り、自身は鎌倉に留まっていたと考えられています。

系譜

父：大江親広 - 源通親の猶子となって源親広を称す。正五位下、民部権少輔、武蔵守。京都守護などを歴任するも承久の乱で上皇側につき隠棲。
母：平時家の娘
妻：北条実泰の娘
大江政広 - 長男。助太郎を称す。室は毛利経光の娘。法名行阿宥慶。
生母不明
大江親政 - 2男。二郎を称す。
大江光親 - 3男。三郎を称す。
重祐 - 4男。隆弁の弟子。1324年数え81歳で没。孫の金剛丸は幸海と改名し慈恩寺別当坊30代を継いだ。
大江顕親 - 5男。孫六郎を称す。
娘
娘

脚注

『吾妻鏡』
寒河江市史編さん委員会『寒河江市史 上巻』、1994
寒河江市史編さん委員会『寒河江市史 大江氏ならびに関係史料』、2001

関連項目

大江氏
寒河江氏

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