京都守護

京都守護（きょうとしゅご）

京都守護は、鎌倉幕府における役職の一つであり、主に京都における幕府の権限行使を担いました。その役割は、朝廷との連絡、京都に在住する御家人の統率、洛中の警護と裁判など多岐にわたりました。

成立と変遷

京都守護の始まりは、源頼朝が上洛した際に、北条時政が任命されたことに遡ります。時政は、京都にいる御家人を統率し、洛中の警護や裁判を行うとともに、朝廷と幕府の間の連絡役を務めました。しかし、この役職は恒常的なものではなく、必要に応じて設置される臨時のものでした。

承久の乱後、幕府は京都の統治体制を強化するため、六波羅探題を設置しました。これにより、京都守護の役割は六波羅探題に引き継がれることとなり、京都守護は消滅しました。

歴代京都守護

以下に、主な歴代京都守護を列挙します。

北条時政：文治元年（1185年）11月 - 文治2年（1186年）3月
一条能保：文治2年（1186年）3月 - 建久5年（1194年）8月
中原親能：文治2年（1186年）3月 - 文治4年（1188年）
一条高能：建久5年（1194年）10月 - 建久9年（1198年）9月
中原親能：建久6年（1195年） - 承元2年（1208年）12月
平賀朝雅：建仁3年（1203年）10月 - 元久2年（1205年）閏7月
中原季時：元久2年（1205年）10月 - 建保7年（1219年）正月
伊賀光季：建保7年（1219年）2月 - 承久3年（1221年）5月
大江親広：建保7年（1219年）2月 - 承久3年（1221年）5月

一条高能と平賀朝雅の間の時期には、『六波羅守護次第』という史料に、土肥実平、牧国親、五条有範、里見義直といった人物が京都守護を務めていた可能性が示唆されています。この時期には、短期間に複数の守護が交代した可能性があります。

脚注

『六波羅守護次第』

関連項目

鎌倉幕府
六波羅探題
北条時政
源頼朝

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