大町町

佐賀県大町町：歴史と自然が織りなす、魅力あふれる小さな町

佐賀県のほぼ中心に位置する大町町は、県内で最も面積が小さい町として知られています。杵島郡に属し、佐賀市から西へ約20km内陸に入った場所に位置します。そのコンパクトな面積は東京都千代田区とほぼ同じであり、町内には豊かな自然と歴史が息づいています。

地理

地形

町の地形は、北部に丘陵地帯が広がり、温暖な気候と比較的多い降水量に恵まれています。町の中央部には六角川が流れ、農業用水として利用されています。また、町内には杉谷池、砥石川池、荒橋池、不動寺池といった美しい池が点在しており、自然豊かな景観を形成しています。町の最高峰は聖岳（標高416m）で、ハイキングコースとしても親しまれています。

隣接する自治体

大町町は、東を多久市、西を武雄市、南を江北[[町]]、そして南西を白石町と隣接しています。

地名

町内は、大町と福母の2つの大字に分かれています。

人口

人口については、詳細なデータは年によって変動しますが、高齢化が進んでいる現状があります。

歴史

沿革

大町町の歴史は古く、1889年（明治22年）の町村制施行により、大町村と福母村が合併して大町村が発足しました。その後、1936年（昭和11年）に町制を施行し、現在の大町町となりました。

合併協議

2007年には隣接する武雄市との合併協議が行われましたが、2010年に町民の意向の変化を理由に撤回されました。この経緯から、大町町は独自の道を歩むことを選択し、町としてのアイデンティティを確立してきました。

行政

町長と議会

現在の大町町長は水川一哉氏で、2015年から町政を担っています。町議会は定数8人で構成され、住民の意見を反映した町政が行われています。

国政・県政

国政においては、大町町は衆議院佐賀県第2区、参議院佐賀県選挙区に属します。県政においては、杵島郡選挙区（大町町・江北[[町]]・白石町）に属し、2名の県議会議員を選出しています。

産業

農業・畜産

大町町の主な産業は、農業と畜産です。米、麦、キュウリ、イチゴなどが栽培され、養鶏も盛んに行われています。特に、大町町産のイチゴは、その甘さと品質の高さから人気を集めています。

炭鉱の歴史

かつては町内に杵島炭鉱があり、産炭地として栄えましたが、1960年代のエネルギー事情の変化により閉山しました。炭鉱の歴史は、町の文化や人々の生活に深く刻まれています。

町内企業

大町町には、佐賀三洋工業や九州住電精密株式会社などの企業が本社を置いています。また、佐賀鉄工所大町工場やパナソニックインダストリー佐賀拠点などの工場や事業所も立地しており、雇用の場を創出しています。

生活

通信

大町町の市外局番は0952です。

郵便局

町内には大町郵便局と大町東郵便局があります。かつては、大町郵便局で集配業務を行っていましたが、周辺市町村の合併により、集配業務は武雄郵便局に移管されました。

金融機関

佐賀銀行大町支店、九州ひぜん信用金庫大町支店、JAさが大町出張所など、地域の金融機関が利用できます。

健康

2010年の統計データでは、平均年齢が50.47歳、老年人口割合が31.23%と高齢化が進んでいる一方、年少人口割合は11.75%と少子化も課題となっています。町内には、大町病院や順天堂病院などの医療機関があります。

教育

学校

町内には佐賀県立杵島商業高等学校があります。また、小中一貫校として大町ひじり学園があり、義務教育を担っています。保育所は大町保育園（町立）とヤクルト保育園ミルミルテラスおおまち（私立）があります。

その他施設

大町自動車学校があり、地域住民の運転免許取得をサポートしています。かつて町内に唯一あった幼稚園は閉園しました。

交通

空港・鉄道

最寄りの空港は佐賀空港ですが、空港と町を結ぶ公共交通機関はありません。鉄道はJR佐世保線が通り、大町駅があります。

バス・道路

祐徳バスが、佐賀市と武雄市を結ぶ路線を運行しており、大町町内を経由します。また、町内を巡回するコミュニティバス「まちバス」が運行されています。道路は、国道34号や県道214号、351号が整備されています。

文化・観光

文化施設・スポーツ施設

町内には総合福祉保健センター（美郷）やオリオンプラザ、大町町スポーツセンターなどの文化・スポーツ施設があります。

特産品

大町町の特産品としては、巻きようかん、ひじり味噌、そして「たろめん」が有名です。たろめんは、細めのうどんを牛骨出汁スープで煮込んだ、地元ならではの麺料理で、町おこしのために復活しました。

名所・旧跡・観光スポット

土井家住宅、横辺田代官所跡、回転経蔵、聖岳展望所、楠の群生林、長寿の滝、大町町ふれあい広場、浦田自然公園、ボタ山わんぱく公園、大町煉瓦館など、歴史や自然を感じられるスポットが数多くあります。

催事・祭事

JAさが大町支所フレッシュ野菜グループ朝市、おおまち納涼まつり、ソウケ市、おくんちなど、四季折々のイベントや祭りが開催され、町民の交流の場となっています。

まとめ

大町町は、佐賀県で最も小さな町ですが、そのコンパクトな中に豊かな自然、歴史、そして温かい人々の暮らしが凝縮されています。炭鉱の歴史を背景に、農業や地域独自の食文化を育み、新たな魅力を発信し続ける大町町。ぜひ一度訪れて、その魅力を感じてみてください。

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