大船町 (八王子市)

大船町（おおふねまち）の概要

大船町は、東京都八王子市の南端に位置する、丁番を持たない単独町名です。住居表示は未実施で、郵便番号は193-0935（八王子南郵便局管区）です。

地理

八王子市の南端に位置し、北は小比企町、北東はみなみ野、南東は七国、南は町田市相原町、西は寺田町、北西は椚田町と隣接しています。地形は中央部の丘陵地に開けた谷沿いに南北に長く、都道506号線が縦貫しています。北部は宅地化が進んでいますが、南部は丘陵地を利用したゴルフ場が広がっています。

歴史

『新編武蔵風土記稿』によると、この地には中世に創建された寺院があり、当時から人が居住していたことが伺えます。江戸時代には多摩郡柚木領に属する大船村となり、初期は幕府の直轄領（天領）でしたが、後に旗本建部氏の知行となりました。

村高は、『武蔵田園簿』では53石余、『元禄郷帳』と『天保郷帳』では115石余と記録されています。『新編武蔵風土記稿』には民家46軒とあり、水田と陸田がほぼ等分であったものの、しばしば旱害に見舞われたと記されています。当時は、南から上・中・下の小名で呼ばれていました。

明治元年（1868年）には神奈川県多摩郡大船村となり、1878年（明治11年）には神奈川県南多摩郡大船村となりました。1889年（明治22年）の町村制施行により、横山村の大字大船となりました。1955年（昭和30年）に横山村が八王子市に編入されたことで八王子市の大字大船となり、翌1956年（昭和31年）10月1日に現在の八王子市大船町となりました。

地名の由来

『新編武蔵風土記稿』には、「昔、片倉村に大江備中守師親が居城を構えていた頃、この辺りは沼地であったため、便宜上、舟橋を造ったことに由来する」と記されています。この記述から、14世紀後半に沼沢地に架けられた舟橋が地名の由来であると考えられています。

沿革

宝永年間（1704年-1710年）：大船村が天領から旗本・建部氏の知行となる。
明治元年（1868年）：神奈川県に所属し、神奈川県多摩郡大船村となる。
1878年（明治11年）：神奈川県南多摩郡大船村となる。
1889年（明治22年）：町村制施行により神奈川県南多摩郡横山村大字大船となる。
1893年（明治26年）：南多摩郡が東京府に編入され、東京府南多摩郡横山村大字大船となる。
1943年（昭和18年）：東京都制により、東京都南多摩郡横山村大字大船となる。
1955年（昭和30年）：横山村の八王子市への編入により東京都八王子市大字大船となる。
1956年（昭和31年）：東京都八王子市大船町となる。
1997年（平成9年）2月1日：住居表示を実施。一部がみなみ野5丁目に変更。
2004年（平成16年）1月31日：住居表示を実施。一部が七国4、5丁目に変更。
2006年（平成18年）12月6日：住居表示を実施。一部が七国3丁目に変更。

世帯数と人口

2017年（平成29年）12月31日現在の世帯数と人口は以下の通りです。（データは省略）

小・中学校の学区

市立小・中学校に通う場合の学区は以下の通りです。（詳細は省略）

交通

バス：京王電鉄バスが運行しています。
道路：東京都道・神奈川県道506号八王子城山線が通っています。

施設

東京消防庁八王子消防署みなみ野出張所
大船町会館
大船前田北公園
大船久保田公園
相武カントリークラブ
めじろ台霊園
宝勝寺：臨済宗の仏教寺院
春日神社

脚注

注釈

出典

参考文献

「大船村」『新編武蔵風土記稿』 巻ノ103多磨郡ノ15、内務省地理局、1884年6月。NDLJP:763991/17。

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