大道健二

大道健二について

大道健二（だいどう けんじ）は、1982年8月21日生まれで、東京都葛飾区出身の元大相撲力士です。阿武松部屋に所属し、本名は中西健二（なかにし けんじ）です。彼は愛称で「ケンちゃん」と呼ばれることもあります。身長は187cm、体重は172kgで、血液型はA型です。彼の得意技は右四つと上手投げで、最高位は東前頭8枚目です。この位置には2012年9月場所で到達しました。引退後には年寄・阿武松を襲名し、現在は師匠として後進の指導に関わっています。

来歴

大道は、小学校4年生から相撲を始めました。このきっかけは姉の勧めでした。彼は目黒学院高校でインターハイに出場し、その後専修大学でも成果を上げ、東日本体重別無差別級で優勝を果たしました。しかし、彼の人生には苦難もあり、大学2年生の際に母を癌で亡くしました。この悲しみが彼の相撲への思いを一層強くしました。

大学卒業後、当初はプロの相撲取りになることを考えていなかったものの、希望する進路が叶わなかったため、阿武松部屋に入門しました。彼は2005年3月場所で初めて土俵に上がり、わずか2か月後には序ノ口優勝を果たしました。その後も順調に昇進し、特に2010年には新十両に昇進し、四股名を本名から「大道」に変更しました。

新十両としての初場所で9勝6敗の成績を収め、続く5月場所でも好成績を維持しましたが、2010年には自身が関与した野球賭博問題により、特別調査委員会から休場を勧告されることとなります。この結果、彼は2010年7月場所を全休し、幕下に降格しました。賭博事件の影響は大きく、彼は2011年2月に賭博罪で起訴されることになります。

その後、彼は再び名を挙げ、2011年11月場所と2012年7月場所ではそれぞれ9勝6敗を記録しました。2012年の7月場所での成績は10勝5敗でしたが、2013年には14連敗という厳しい時期も経験しました。しかし2009年から数年間の不振を乗り越え、2015年11月には再び負け越しとなり、2016年に引退を決断しました。

引退会見で大道は、自身の相撲人生を振り返り、「充実した相撲生活だった」と語りました。彼はまた、阿武松部屋への入門が最良の決断だったと述べ、師匠の指導によって成長できたと感謝の気持ちを忘れませんでした。引退後は、阿武松部屋の師匠となり、弟子たちに相撲の指導を行っています。

エピソード

大道の引退を聞いた後、同じ出羽海部屋の御嶽海久司から「俺の方が名前変えようか?」と気遣いの言葉があったというエピソードがあります。彼はまた、阿武松部屋を継承する際に不知火からのサポートが得られなかったため、自身が部屋を引き継ぐこととなりました。2018年には年寄・音羽山を襲名し、2019年には阿武松部屋を正式に継承しました。海のような強大な存在として、彼はこれからも多くの後進を支えていくでしょう。

主な成績

通算成績は347勝333敗、幕内成績は87勝108敗でした。彼は現役在位の65場所の中で、幕内在位は13場所を果たし、各段優勝においては序二段優勝が1回、序ノ口優勝も1回獲得しています。

まとめ

大道健二は、相撲界での多くの挑戦や成功を経て、現在は新たな世代を育てる役割を担っています。彼の相撲人生の経験は、弟子たちにとって大きな指針となることでしょう。今後の彼の歩みに期待が寄せられます。

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