大関駅

大関駅：田園風景が広がるえちぜん鉄道の駅

福井県坂井市坂井町大味に位置する大関駅は、えちぜん鉄道三国芦原線沿線にある無人駅です。駅番号はE37。静かな田園風景が広がるこの駅は、長い歴史と、地域住民との温かい交流によって彩られています。

歴史を刻む駅

大関駅の歴史は古く、1928年（昭和3年）に三国芦原電鉄の福井口～芦原（現在のあわら湯のまち駅）間が開通した際に開業しました。その後、幾多の変遷を経て、1942年（昭和17年）には京福電気鉄道に合併、1967年（昭和42年）に貨物取扱を廃止、1978年（昭和53年）には無人駅となりました。2001年（平成13年）の京福電気鉄道越前本線列車衝突事故による全線運行休止を経て、2003年（平成15年）に京福電気鉄道からえちぜん鉄道へ駅施設が譲渡され、同年8月10日、三国芦原線の運行再開とともに営業を再開しました。2017年（平成29年）3月12日には、駅舎の駅名看板が相撲文字に変更され、新たな魅力が加わりました。

駅舎と利用状況

大関駅は島式ホーム1面2線を有する地上駅です。ホームは比較的狭く、屋根はありません。電車は右側通行で進入します。無人駅であるため、窓口業務は行われていません。坂井市統計年報によると、1日平均の乗車人員は変動しており、詳細なデータは公開資料を参照ください。

駅周辺の環境

駅周辺はのどかな田園風景が広がり、落ち着いた雰囲気です。最寄りのバス停である京福バス大関駅前停留所からは、三国丸岡線のバスが運行されています（休日・年末年始運休あり）。また、坂井西部公園や坂井市立大関小学校も近隣にあり、地域住民にとって身近な存在となっています。

駅名の由来と相撲とのつながり

大関駅という駅名は、諸説あります。駅所在地である地名「大味」、周辺地名「上関」「下関」の造語説、町村制発足時の「坂井郡大関村」に由来する説などが存在します。

特筆すべきは、2017年からの駅名看板の変更です。坂井市とえちぜん鉄道の共同プロジェクトとして、大関駅を含む4駅の駅名看板を相撲文字に変更しました。この取り組みは、坂井市立大関小学校の生徒が当時大関だった稀勢の里関に寄せ書きを送ったこと、そしてその返礼があったことなど、地域と相撲、そして駅との交流の歴史とつながりを象徴するものです。駅には星取表も設置され、相撲ファンにも魅力的なスポットとなっています。

隣の駅

（快速は上り方面のみ運行）

参考文献

『京福電気鉄道 越前線写真帖 88年回顧録』京福電気鉄道、2003年1月31日
川島令三『【図説】日本の鉄道中部ライン全線・全駅・全配線 第5巻 米原駅 - 加賀温泉駅』講談社、2010年8月20日
『週刊歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄28 えちぜん鉄道 福井鉄道・北陸鉄道・のと鉄道』朝日新聞出版、2011年10月2日
寺田裕一『改訂新版 データブック日本の私鉄』ネコ・パブリッシング、2013年1月19日

関連項目

日本の[[鉄道駅一覧]]

外部リンク

大関駅 - えちぜん鉄道 ※リンクは参考として記載し、動作保証はいたしません。

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