大阪教育大学附属平野小学校

大阪教育大学附属平野小学校は、大阪府大阪市平野区に位置する国立の小学校です。

本校は、大阪教育大学が設置する附属小学校三校の一つとして、教育基本法に基づいた小学校教育を実施しています。同時に、大学の附属学校としての役割も担っており、教育理論や実践に関する研究活動を行うほか、大阪教育大学からの教育実習生の受け入れも積極的に行っています。各学級は35名を定員とし、各学年3クラスで構成されています。

通学に関しては、原則として学校から所要時間50分圏内に居住する児童を対象としていますが、特別な事情がある場合にはこの限りではありません。また、通学区域外への転居が発生した場合は、他の学校へ転校する必要が生じます。

教育実践においては、2016年度から4年間、文部科学省の研究開発学校として指定され、未来を「想像」し「創造」する力を育む新たな教科「未来そうぞう科」を創設するなど、先進的な取り組みを行いました。また、近隣に所在する附属幼稚園、附属平野中学校、附属高等学校平野校舎、附属特別支援学校といった五つの附属学校園と密接に連携し、一体的な教育研究活動を進めています。

沿革をたどると、本校の源流は1900年に開設された大阪府師範学校女子部附属小学校にあります。これは、設置母体である大阪府師範学校の女子部が1900年に大阪府女子師範学校として独立する際に、教育実習のために女子師範学校の敷地内に設けられた附属小学校が始まりです。当初は附属幼稚園と校舎を共有していました。

1922年の近隣火災による女子師範学校への類焼、校舎の老朽化や過密化といった問題を背景に、郊外への移転が検討されました。当時の東成郡平野郷町が学校の誘致を働きかけ、移転先として広大な土地を提供した結果、1927年3月、現在の平野の地へと移転しました。平野移転後も一時的に附属幼稚園と校舎を共有しましたが、1963年には附属幼稚園が独立した園舎に移っています。旧敷地はその後、別の高等学校などに利用されました。

太平洋戦争中の1941年には国民学校令により大阪府女子師範学校附属国民学校と改称。1943年には師範学校の官立移管と再編に伴い、大阪第一師範学校女子部附属国民学校となりました。戦局の悪化により、1944年には初等科児童が南河内郡川上村へ集団疎開し、疎開先には分教場「楠郷国民学校」が設置されました。1945年には授業が停止され、高等科児童は学校農園や工場での勤労動員に従事しました。終戦後、疎開児童の帰還を経て、1945年11月には学校が再開されました。

戦後の学制改革により、1947年に新制小学校として再出発し、大阪第一師範学校女子部附属小学校と称しました。この時、高等科は廃止され、附属中学校が新たに発足しています。その後、1949年の新制大阪学芸大学設置に伴い、大阪学芸大学附属平野小学校と改称。1961年には特殊学級を設置し、これは1966年に大阪学芸大学附属養護学校（現在の附属特別支援学校）として独立しました。大学の名称変更や改組に伴い、1967年に大阪教育大学附属平野小学校、1973年に大阪教育大学教育学部附属平野小学校と改称され、2004年の大学の独立行政法人化を経て現在の校名となりました。

交通アクセスは、Osaka Metro谷町線 平野駅から南西へおよそ400メートルです。本校からは、政治家、軍人、作曲家、女優、アナウンサー、実業家など、多岐にわたる分野で活躍する多くの人材を輩出しています。

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