太良町

佐賀県太良町：有明海と多良岳に抱かれた自然豊かな町

佐賀県南端に位置する太良町は、藤津郡に属し、西と南は長崎県と接し、東は有明海に面しています。町のシンボルである多良岳は、過去に火山活動があった山で、周辺には経ヶ岳などの山々が連なっています。これらの山々から流れ出る嫁川、糸岐川などの河川は、町を潤し、豊かな自然を育んでいます。

地理と気候

太良町は、多良岳山系の影響で降水量が多く、温暖な気候が特徴です。山間部は標高が高いものの、全体的に過ごしやすい気候です。有明海に面しているため、海産物も豊富で、特に竹崎カニは町の特産品として有名です。

隣接する自治体は、佐賀県では鹿島市、長崎県では諫早市と大村市があります。町内は、伊福、大浦など4つの大字に分かれており、それぞれ異なる地番符号を持っています。

歴史

太良町の歴史は、1889年の町村制施行に始まり、多良村、大浦村、七浦村が発足しました。その後、1953年に多良村が町制を施行して多良町となり、1955年に多良町と大浦村が合併して現在の太良町が誕生しました。1962年には、集中豪雨による地すべりで大きな被害を受けた歴史も持っています。

行政と政治

現在の町長は永淵孝幸氏で、2019年に就任しました。議会は定数11名で構成されています。九州新幹線西九州ルートの建設に伴う並行在来線の経営分離問題では、当初は反対の立場でしたが、後に同意に転じました。

過去には、隣接する鹿島市との合併話もありましたが、住民投票の結果、単独町制を維持することになりました。町の公式マスコットキャラクターは、「つきみん」と「ガネッタ」です。

国政においては、衆議院は佐賀県第2区、参議院は佐賀県選挙区に属しています。

産業

太良町は、農業、林業、水産業が盛んな町です。農業では、みかんの生産や畜産が行われています。林業も盛んで、広い林地を活用しています。特に水産業は町の主要な産業であり、海苔の養殖が盛んです。また、ワタリガニである竹崎カニは、全国的に有名です。国道207号線沿いの「たらカキ焼海道」は、全国のカキ小屋発祥の地として知られています。

教育と文化

町内には、佐賀県立太良高等学校、多良中学校、大浦中学校、多良小学校、大浦小学校があります。また、幼稚園や保育園も設置されています。

文化施設としては、健康広場、自然休養村管理センター、中央公民館、大橋記念図書館などがあります。また、様々なスポーツ施設も充実しています。

交通

最寄りの空港は長崎空港または佐賀空港で、佐賀空港からは予約制のリムジンタクシーが運行しています。鉄道路線はJR長崎本線が通り、多良駅と肥前大浦駅があります。バスは、祐徳自動車が鹿島市と太良町を結ぶ路線を運行しています。また、町内にはコミュニティバスも運行しています。高速道路は通っていませんが、嬉野ICまたは諫早ICが最寄りのインターチェンジです。

特産品と観光スポット

太良町の特産品は、みかん、竹崎カニ、竹崎カキ、クルマエビ、タイラギ、海苔などがあります。観光スポットとしては、大魚神社の海中鳥居、竹崎城址展望台、太良温泉、カキ焼き海道などが有名です。また、太良町納涼夏まつりなど、年間を通じて様々な祭りやイベントが開催されています。

その他の情報

太良町は、「歴史の道百選」に選ばれた太良通や、「水源の森百選」に選ばれた多良岳水源の森など、歴史と自然に恵まれた町です。著名な出身者としては、大相撲力士の大天龍光則がいます。

太良町は、豊かな自然と歴史、そして美味しい特産品が魅力の町です。

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