太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2024

「太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2024」は、日本の女子7人制ラグビーにおける最高峰のリーグ戦として、2024年春に開催されました。日本ラグビーフットボール協会の主催のもと、太陽生命保険の特別協賛を得て実施される本大会は、2014年にスタートし、記念すべき第10回大会となりました。全国各地の4つの会場を巡るサーキット形式で行われ、高校、大学、クラブチームなど、多様な背景を持つチームが出場します。

概要

国内の女子7人制大会においてトップカテゴリーに位置づけられる本シリーズには、「コアチーム」と呼ばれる選抜された12チームが参加しました。2024年シーズンは、第1戦がシリーズ史上初めて九州の地、北九州市で開催されたことが特筆されます。また、同時期に日本代表チームがHSBC SVNS 2025への残留をかけた遠征や、15人制日本代表がワールドカップ2025の出場権を目指すアジアチャンピオンシップの準備を行っていたため、多くの参加チームで主力選手の不在という状況が見られました。このような状況下でも、各チームは激しい競争を繰り広げ、年間を通じて安定した強さを見せたながとブルーエンジェルスが総合優勝を果たし、4回目の栄冠と共にシリーズ2連覇を達成しました。

大会方式

各大会は通常2日間にわたって実施されます。初日には、参加12チームが4チームずつ3つのプールに分かれて総当たり戦を行い、その結果（勝ち点、得失点差など）に基づいて予選順位を決定します。2日目には、初日の順位に応じたトーナメント戦が開催されます。上位8チームは優勝を争う決勝トーナメントへ進み、下位4チームは9位以下の順位決定トーナメントを行います。トーナメントで同点の場合は、先に得点したチームが勝利するゴールデンポイント方式の延長戦が適用されます。各大会の最終順位に応じてシリーズポイントが付与され、全4大会終了時点での合計ポイントにより、年間総合順位が確定します。このシリーズ総合順位の最下位となったコアチーム（日本ラグビーフットボール協会などからの推薦選手で構成されるチャレンジチームを除く）は、翌年シーズンのコアチームから自動的に降格となります。

降格・昇格

2024年シーズンの年間総合順位で最下位となった日本経済大学女子ラグビー部AMATERUSが、規定により下位リーグである「リージョナルウィメンズセブンズ」への自動降格となりました。一方で、次期2025年シーズンの出場権を目指すコアチーム以外の9チームによる「太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2024 昇格大会」が、シリーズ期間中の5月中旬に静岡県のエコパスタジアムで開催されました。この昇格大会で優勝した北海道バーバリアンズディアナが、翌年2025年シーズンのコアチーム入りを決め、昇格を果たしました。

参加チーム (2024)

2024年シーズンのコアチームは、前年2023年シリーズの上位11チームと、2023年夏に行われた入替戦で勝利した1チームを加えた計12チームで構成されました。これらのチームは全国のクラブや大学を拠点としています。また、日本ラグビーフットボール協会などが推薦する選手により編成され、大会ごとにメンバーが変わる「チャレンジチーム」も参加しましたが、このチームは昇降格の対象外とされました。

2024年シーズンの足跡と結果

2024年シリーズは、下記の4大会を通じて繰り広げられました。

第1戦北九州大会: 4月6日・7日、ミクニワールドスタジアム北九州。大会MVP：ジャネット・オケロ（PEARLS）
第2戦熊谷大会: 4月20日・21日、熊谷ラグビー場。大会MVP：松村美咲（東京山九フェニックスラグビークラブ）。この大会の準々決勝では、当時シリーズ33連勝中だったながとブルーエンジェルスが日本体育大学に敗れる波乱がありました。
第3戦鈴鹿大会: 5月5日・6日、三重交通Gスポーツの杜鈴鹿。大会MVP：新野由里菜（ながとブルーエンジェルス）
第4戦花園大会: 5月25日・26日、東大阪市花園ラグビー場。大会MVP：プルーニー・キヴィット（ながとブルーエンジェルス）。この最終戦で年間総合順位が決定しました。

年間総合結果と個人賞

4大会全てのシリーズポイントを合計した結果、ながとブルーエンジェルスが年間総合優勝の栄冠を手にしました。個人賞では、年間を通じて最も優れた活躍を見せた選手に贈られる年間総合MVPに、ながとブルーエンジェルスを牽引した藤崎春菜選手が選出されました。また、最多トライ記録はPEARLSのジャネット・オケロ選手（34トライ）が、最も正確なキックを見せたベストキッカー賞はながとブルーエンジェルスのプルーニー・キヴィット選手が受賞しました。レフリーの中で最も評価が高かったベストホイッスルには高橋真弓レフリーが、そして最も反則が少なかったチームに与えられるフェアプレー賞は、ARUKAS QUEEN KUMAGAYA WOMEN’S SEVENS RUGBY FOOTBALL CLUBが受賞しました。

昇格大会

「太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2024 昇格大会」は、2025年シーズンの出場権をかけた重要な大会として、5月11日・12日に静岡県小笠山総合運動公園エコパスタジアムで開催されました。コアチーム入りを目指す9チームが参加し、シリーズ本大会と同様の方式で予選プールとトーナメントが行われました。熱戦の末、北海道バーバリアンズディアナが優勝を果たし、次期シーズンのコアチーム昇格を決めました。

運営・協賛

本シリーズの全試合（昇格大会を含む）は、日本ラグビーフットボール協会の公式YouTubeチャンネル「JAPAN RUGBY TV」でライブ配信され、多くのラグビーファンに観戦機会を提供しました。太陽生命保険の特別協賛のもと、青南商事などがシリーズスポンサーとして、また各大会にはマッチスポンサーとしてNanairo lab、住友電装、OSPホールディングスなどが大会運営を支えました。

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