奥田道大

奥田道大（おくだ みちひろ）

奥田道大は、1932年に東京都で生まれ、2014年3月14日に逝去した日本の社会学者です。立教大学名誉教授であり、都市社会学を専門としていました。社会学博士の学位を持ち、都市コミュニティ研究において重要な貢献をしました。

経歴

1955年に東洋大学文学部を卒業後、ブランダイス大学大学院に留学し、社会学の研究を深めました。帰国後の1959年、母校である東洋大学社会学部の専任講師として教鞭を執り始め、後に助教授に昇格しました。1986年には、学位論文『都市コミュニティの理論』を東洋大学に提出し、文学博士号を取得しました。その後、立教大学社会学部の教授に転じ、1993年からは中央大学教授を務めました。

受賞

1986年、『都市コミュニティの理論』によって日本都市学会の奥井復太郎賞を受賞し、その研究が高く評価されました。

研究内容・業績

奥田道大の都市コミュニティ類型論は、社会福祉学をはじめとする隣接分野に大きな影響を与えました。彼の研究は、都市における人々のつながりやコミュニティの形成、維持、変容に関する理解を深める上で重要な役割を果たしました。また、越境するアジア系外国人の大都市インナーシティやインナーサバーブにおける受容と変容に関する継続的な調査を実施し、グローバル化が進む現代社会における都市の課題に焦点を当てました。

著作

単著

『都市コミュニティの理論』東京大学出版会, 1983
『大都市の再生――都市社会学の現代的視点』有斐閣, 1985
『都市と地域の文脈を求めて－21Ｃシステムの都市社会学』有信堂, 1993
『都市型社会のコミュニティ』勁草書房, 1993
『都市社会学の眼』ハーベスト社, 2000
『エスノポリス・新宿／池袋：来日アジア系外国人調査記録』ハーベスト社, 2001

編著

『コミュニティとエスニシティ』(21世紀の都市社会学 2)勁草書房, 1995
『講座社会学４　都市』東京大学出版会, 1999
『都市エスニシティの社会学』ミネルヴァ書房, 1997

訳書

『シカゴ・ソシオロジー―1920-1932』ロバート・フェアリス著, 広田康生と共訳, ハーベスト社, 1990
『ホテル・ライフ』ノーマン・ハイナー著, 田嶋淳子・吉原直樹と共訳, ハーベスト社, 1997
『ストリート・コーナーソサエティ』ウィリアム・フート・ホワイト著, 有里典三と共訳, 有斐閣, 2000

奥田道夫の研究は、現代社会における都市のあり方を深く考察する上で、重要な示唆を与え続けています。

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